たとえ凄惨な殺人を犯したとしても、加害少年の実名や顔は報道されないことになっている(少年法61条)。ところが、放火殺人事件で3人を死傷させた19歳の「少年A」は、多くのメディアに実名も顔も一斉に報じられてしまった。実名報道が、少年の更生の余地を著しく狭めることに疑いはない。彼が法廷で語った「社会に戻るつもりがない」という言葉は、彼の内から出てきたものか、それとも追い詰められた結果のものだったのか……?

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