オリンピックに3大会連続で出場し、男子400mハードルの日本記録保持者である為末大さん。8歳の時に陸上を始めてすぐに頭角を現すと、全日本中学校選手権では陸上の花形種目である100m走、加えて200m走で1位に輝いた。だが、身体的に早熟だった為末さんは、だんだんとほかのアスリートに追いつかれ始めていた。マイナー種目の400mハードルへの転向を決断した背景には「勝つことを諦めたくない」、「勝つという目的さえ諦めなければ、手段は変えてもいい」という思いがあったと言う。そんな為末さんを、ノンフィクション作家の笹井恵里子さんが取材した。

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