現在40~50代となった世代が新卒だった頃(1993~2004年卒業)、就活はきわめて厳しいものだった。彼ら「就職氷河期世代」は政府の無策もあいまって、当時のつまづきを持ち越し、中年となったいまも不遇のまま生きている……と語られがちだが、実は違う。雇用のプロである筆者によれば、「就職氷河期世代」対策は、きわめて早い段階から実施されていた。にもかかわらず、氷河期から20年以上が経っても対策が終わらない異常性にこそ注目すべきだ。※本稿は、海老原嗣生『「就職氷河期世代論」のウソ』(扶桑社)の一部を抜粋・編集したものです。

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