アルゼンチンの首都、ブエノスアイレスで「日本では公立学校に子どもを通わせている」と言うと驚かれるのが常だ。中間層以上の家庭では、公立学校への進学は選択肢にすら入らないからだ。授業は1日わずか5時間、教師は複数の学校を掛け持ち、ストライキで休校も頻発する。かつて社会の平等を支えた無償教育は、今や「死に体」と化している。財政難にあえぐ同国のミレイ政権によって教育予算を削られる公立学校の教育現場に突入した。30年以上教鞭を執る校長が語ったのは、日本の“今”とオーバーラップする、「助け合いの文化」が失われていくアルゼンチンの姿だった。

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