アルゼンチンにおいて、サッカーは単なるスポーツではない。階級闘争であり、政治であり、国家そのものだ。世界最大の観客動員数を誇るサッカークラブ、リーベル・プレートと、港湾労働者の街の誇りであるボカ・ジュニアーズのサポーター、富裕層と労働者、右派と左派、そしてマラドーナとメッシへの評価さえも同じ構図で分かれている。連載『美しき衰退』#9では、地鳴りのような大歓声が響く南米最大のサッカースタジアムで、アルゼンチンという国の本質を探った。

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