「今はよいにしても、近い将来、商売が立ち行かなくなるかもしれない。この際、事業計画の見直しも視野に入れ始めたほうがよいのでは・・・」現在、欧州やアジアの新興国に進出している日系メーカーの多くは、不安を抱えている。世界的な金融危機のあおりで、国内から海外マネーが流出し、危機に直面する新興国が続出しているからだ。「最悪の場合、デフォルト(破綻)するのではないか」と言われる国さえ少なくないというから、事態は深刻だ。巨額の経常赤字や対外債務に悩む欧州や西アジアなど、デフォルト懸念が囁かれる新興国は、気が付けば世界中に広まっている。新興国というだけで「成長神話」を思い描く時代は、もはや終わりを告げたのである。
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