女子校人気が顕著な2月1日午前
2月1日から東京・神奈川の一般入試が始まる。前回は男子受験生に人気がある入試を取り上げた。今回は女子受験生編である。難関・上位校については次回取り上げる予定なので、中堅・中位校が中心となる。ネット出願が基本となり、多くの学校は入試前日もしくは当日集合時間の前まで出願を受け付ける傾向にある。そのため、23日時点で把握した出願者数を参考値として挙げた。
図1には、2022年12月の四模試で志望者が前年比で3割以上増えた2月1日の人気の入試を掲げてある。これは23年入試の全般的な傾向だが、女子校の人気が顕著に上昇している。また、共学校では男子と女子では人気の学校がだいぶ異なることも興味深い。
まずは2月1日午前から見ていこう。女子の志願者が多い目黒日本大学(第1回)は、12月模試の志望者数は前年比で2.2倍と爆発的な増加傾向だったが、23日現在で123人とすでにコロナ禍以前の20年実績を超えている。
23年入試での中堅女子校人気の象徴となっている三輪田学園の第1回午前・英検利用は、23日現在で、2科・4科199人、英検利用30人の計229人と前年を超え、コロナ禍でも着実に志願者を増やしている。12月模試の志願者数では前年比6割増だった。2日第2回午前も2科・4科250人、英検利用41人の計291人と前年実績まであと13人に迫り、3日第3回も265人で前年比9割強となっている。法政大への30人の推薦枠と新校長のアピール力が功を奏したものと思われる。
女子校の神奈川学園(A日程午前)の志願者数は、年によって2割程度の上下動がある。12月模試では前年比6割増の志望者を集めた。1月23日現在、146人と前年をすでに上回っている。同じく4割増しとなった4日のC日程の志願者数は123人と、前年比8割まで集まっている。前年に志願者数を大きく減らして実倍率が1.3倍まで緩和している。今年はどこまで回復することができるだろうか。
淑徳(スーパー特進第1回)は、コロナ禍で年々志願者数を21年、22年と減らしたが、12月模試の志望者数は前年比5割増しだったことから、復調が期待される。実際、23日現在135人と前年・前々年の実績を超えている。
共学校では、前年比の12月模試志望者数が4割半増だったドルトン東京学園(一般2月1日2科型・4科型)は男女合計数での開示となっているため、例年実績で案分した数値を載せてある。現状では前年超えは確実で、年による変動が激しいものの、実倍率も3倍を超えそうだ。1日午前入試としてはだいぶ高い。一般2月2日2科型・4科型はこれからの伸びに期待という情勢だろう。
女子が男子の2倍以上出願する青山学院横浜英和(A日程)は、12月模試の前年比志望者数が4割増だったが、22日現在200人と22年・21年を超え、コロナ禍以前の20年に迫る勢いとなっている。実倍率も再び3倍台に乗せそうだ。卒業生の7割が、青山学院大への内部推薦基準に達するという実績を示したことが大きい。
対前年比で2割台の志望者数増となった1日午前の入試には、十文字(第1回・思考力)、田園調布学園(第1回)、東京都市大学等々力(第1回)、東京女学館(第1回)、淑徳巣鴨(第1回)、大妻中野(第1回)、日本大学付属藤沢(第1回)がある。