この記事では、Babylon(バビロン)について解説している。
Babylon(バビロン)は、ビットコインのセキュリティをPoSチェーンやDAppsに提供するための、ステーキングソリューションだ。
募集されたステーキング枠がすぐに埋まり、ビットコインで最も資金を集めるDeFiプロトコルになるなど、現在注目されているプロジェクトの1つになっている。
この記事では、そんなBabylon(バビロン)について以下から解説している。
- Babylon(バビロン)はステーキングソリューション
- ビットコインのセキュリティをさまざまなプロジェクトに提供
- PoSの弱点を克服する技術を搭載
- 注目度が高くステーキングの枠はすぐに埋まってしまう
- 仮想通貨(暗号資産)取引には国内大手取引所のbitbank(ビットバンク)を利用できる
Babylon(バビロン)は、ビットコインを活用したプロジェクトのため、利用にはビットコインが必須となっている。
ビットコインの購入には500円という少額から仮想通貨(暗号資産)を取引することができる国内大手取引所のbitbank(ビットバンク)が利用できる。
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Babylon(バビロン)とは
名称 | Babylon(バビロン) |
対応チェーン | ビットコインチェーン |
ジャンル | ステーキングプロトコル |
トークン(11月時点) | 未発行 |
TVL(11月時点) | 約22億ドル(3,400億円) |
ローンチ日 | 2024年8月22日 |
Babylon(バビロン)はビットコインを使用して、PoSチェーンやDAppsのセキュリティを強化することを目指したプロジェクトだ。
現在、多種多様なPoSチェーンやDAppsが登場している一方で、セキュリティの程度にはばらつきがある状態になっている。
特にPoSチェーンのセキュリティ確保には、プロジェクトごとにノードやバリデーター(ブロックチェーンを管理する主体)を用意する必要があるが、人気のPoSチェーンでなければ、十分な水準を用意することは難しい。
Babylon(バビロン)では、ビットコインのステーキングを集め、ステーキングを元にPoSチェーンやDAppsにセキュリティを提供することを目指している。
他の仮想通貨(暗号資産)と比較して、ビットコインを運用する手段は限られており、ビットコイン保有者の新たな運用先としても注目されているプロジェクトだ。
Babylon(バビロン)の特徴
以下の点から、Babylon(バビロン)の特徴について解説していく。
- PoSの弱点を克服
- ビットコインのステーキング
- 大規模な資金調達を行っている
Babylon(バビロン)の仕組みや注目点などをチェックしていこう。
PoSの弱点を克服
Babylon(バビロン)の1つ目の特徴として、ビットコインのタイムスタンプを使用することで、PoSの弱点を克服する点があげられる。
PoSはブロックチェーンを保護するために広く採用されているコンセンサスアルゴリズムだが、いくつかリスクも存在しており、その1つにロングレンジ攻撃があげられる。
ロングレンジ攻撃はスラッシュ(ステーキングした資金を没収されること)を回避した上でチェーンをフォーク(分岐)させ、攻撃者のチェーンを正しいチェーンとして誤認させる攻撃だ。
攻撃者のチェーンが誤って正しいチェーンだ認識されてしまうと、取引記録の改ざんが可能となるため、資金の送受信を管理するブロックチェーンにとっては致命的だ。
Babylon(バビロン)では、PoSチェーンのブロックをビットコインのチェーンに送信し、正しいチェーンのタイムスタンプをあらかじめ記録しておく。
仮に攻撃が発生した場合、攻撃者は正しいチェーンがタイムスタンプを取得したよりも前のタイムスタンプを取得する必要があるが、これは経済的な観点から実現が不可能だ。
ビットコインのステーキング
Babylon(バビロン)では、ビットコインをラップせず、第三者による保管やブリッジを介さずにステーキングが可能だ。
Babylon(バビロン)は、前述したような高いセキュリティをPoSチェーンおよびDAppsに提供する。その裏付けになっているのが、ステーキングされたビットコインだ。
Babylon(バビロン)はビットコイン保有者から見た場合は、ビットコインのエコシステムを活用した分散性の高い運用先の1つとなり得る。
イーサリアムやソラナなどでは、すでに分散性の高いステーキング先が存在しており、運用先も多種多様だ。
一方で、ビットコインはスマートコントラクトに対応していないため、DeFiプロトコルが発達しておらず、まだまだ運用先が少ない実情がある。
また、ステーキング・運用先が存在していても、サードパーティリスク(ラップ・保管・ブリッジ)が存在するケースが多い。
Babylon(バビロン)では、資金をビットコインのブロックチェーン外に持っていくことなく、そのままステーキングすることが可能になっている。
ただし、他のステーキングプロトコルと同様に、ステーキングしたバリデーターが問題を起こした場合、ビットコインがスラッシングされる可能性がある点については注意が必要だ。
大規模な資金調達を行っている
Babylon(バビロン)は、何度か大規模な資金調達を行っている。
直近では、2024年5月30日に7,000万ドル(約100億円)の資金調達を実施し、以下のような著名なVC・企業の参加も発表された。
- Paradigm
- Bullish Capital
- Polychain Capital
- Galaxy
一概には言えないが、資金調達の金額はプロジェクトの注目度を左右することが多い。
Babylon(バビロン)の使い方
Babylon(バビロン)のステーキング方法は以下のとおりだ。
1. ステーキングページから「Connect Wallet」へ
2. 規約などに同意し、ウォレットを接続
3. 数量などを選択してトランザクションを通す
注意点として、Babylon(バビロン)は段階的にステーキングを解放している点があげられる。
Babylon(バビロン)は、2024年8月に上限を1000ビットコインに設定してステーキングの受付を始めたが、短期間で枠が埋まってしまった。
2024年10月も期間限定(一定のブロック期間のみ)で解放を行ったが、2024年11月18日時点では新規のステーキングは停止されている。
段階的な解放を公表していることから、今後もステーキングには一定の枠や条件が設けられる可能性がある。
Babylon(バビロン)へステーキングをしたいという方は、あらかじめビットコインを購入して、対応ウォレット(OKX・OneKey・Tomoなど)に送金して準備しておきたい。
ビットコインの購入には国内大手取引所のビットバンクが利用できる。強固なセキュリティのもとで安心して取引を始めることができるだろう。
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Babylon(バビロン)の将来性
Babylon(バビロン)の将来性について、以下から解説していく。
- ステーキング量をどの程度集められるか
- PoSチェーンやDAppsの拡大
- 類似プロジェクトの動向
Babylon(バビロン)のこれから・今後を考える上で、重要な点をチェックしていこう。
ステーキング量をどの程度集められるか
Babylon(バビロン)は、ステーキングされたビットコインを元にPoSチェーンおよびDAppsにセキュリティを提供するという仕様上、ステーキングされるビットコインの量は重要だ。
ステーキングされるビットコインが多ければ多いほど、強固なセキュリティを提供できることになるからだ。
2024年11月時点で、Babylon(バビロン)へのステーキングは順調に集まっている。
DeFiプロトコルに関するデータを集計するDeFiLlamaによると、2024年11月18日時点でBabylon(バビロン)のTVL(ロックされた資産の総額)は約22億ドル(約3,400億円)だ。
TVLランキングは1位で、ビットコイン上で最も多くの資金を集めているプロジェクトになっている。
ビットコイン建てで見ると、約2万3,000ビットコインがBabylon(バビロン)に預けられており、ビットコインの総発行量が2,100万枚であることを考慮すると、これは総発行数の約0.1%に相当する。
また、現在Babylon(バビロン)はステーキングに制限を設けていることを考慮すると、今後より多くのビットコインがBabylon(バビロン)に預けられる可能性もあるだろう。
PoSチェーンやDAppsの拡大
PoSチェーンやDAppsの拡大も重要なトピックになってくる。
どれだけビットコインを集めても、セキュリティを活用するPoSチェーンやDAppsが拡大できないと、ステーキングの利回りも期待できない。
11月時点では、いくつかコラボレーションや提携などが見られるものの、類似プロジェクトと比較してエコシステムは拡大していない。
前述したとおり、Babylon(バビロン)はまだ本格的なステーキングを受け付けていないなど、発展段階のプロジェクトのため、この点については今後を注視したい。
類似プロジェクトの動向
Babylon(バビロン)の類似プロジェクトもいくつか見られる。
代表格の1つにEigenLayerがある。Eigenlayerは、イーサリアムのセキュリティを、AVS(DAppsやプロトコルを含むセキュリティを必要とする主体)に提供する。
Babylon(バビロン)とEigenLayerの両者には、採用チェーンや、焦点を当てているトピック、リスクなどに若干の違いは見られる。
一方で、ビットコインやイーサリアムといった強固なセキュリティを提供する点は類似しており、競合分野も多い。
EigenLayerはすでにいくつかのプロジェクトにセキュリティとして採用されており、オラクル・DAレイヤー(データの可用性)・L2を含むチェーンで今後も採用される可能性が高い。
こういったプロトコルは「リステーキング(Restaking)」と呼称されており、ソラナでもSolayerなど類似のプロジェクトが見られる。
他チェーンの類似プロトコルについては、Babylon(バビロン)の競合として注視したい。
Babylon(バビロン)の注意点・リスク
Babylon(バビロン)の注意点について、以下から解説していく。
- 海外プロジェクトである
- トークンはまだない
Babylon(バビロン)を利用するうえで、気をつけたい点を押さえていく。
海外プロジェクトである
Babylon(バビロン)が海外発のプロジェクトである点は、注意点の1つとしてあげられる。
日本の規制下で運営されているものではなく、何か問題があった場合に法的な保護を受けるのが難しい。
また、Babylon(バビロン)のようなプロジェクトは、複雑な技術を用いているため、バグや重大な欠陥により問題が生じる可能性もある。
実際にDeFiでは、著名なプロジェクトであっても、ハッキングやバグなどによって多額の資金が失われるケースも見られるため、利用にあたっては常に最新の情報を取得したい。
トークンはまだない
Babylon(バビロン)は、まだトークンが発行されていない。そのため、Babylon(バビロン)のトークンを購入することはできない。
基本的に、何らかの形でBabylon(バビロン)に関わりたい・触れたいという場合は、ステーキングを行うことしかできない。
また、Babylon(バビロン)は同じビットコインエコシステムのプロトコルと提携を行っている事例も見られるので、そういったプロトコルを利用するのも1つの方法だろう。
Babylon(バビロン)に関してよくある質問
- スラッシングされると資金がすべて失われる?
-
Babylon(バビロン)では、スラッシングが導入されているが、スラッシングされてもすべての資金が失われるとは限られない。
委任したバリデーターが何らかの不正・問題を起こした場合、スラッシングを行われるリスクはあるが、Babylon(バビロン)では一部のビットコインが対象となることもある。
詳細はスラッシングの事例によって異なるため、実際にステーキングする際はバリデーターを慎重に選定する必要がある。
- 次のステーキング解放はいつ?
-
次回のステーキング解放は、11月時点では明らかにされておらず不明だ。ただし、今後も段階的に上限を引き上げていく方針は明らかにされている。
これまで、X(Twitter)やブログで発表されているため、希望する方はチェックしておきたい。
Babylon(バビロン)のまとめ
この記事では、Babylon(バビロン)についてさまざまな点から解説した。
- Babylon(バビロン)はステーキングソリューション
- ビットコインのセキュリティをPoSチェーンなどに解放
- ビットコインの有望な運用先にもなり得る
- ステーキング枠はすぐに埋まってしまうため随時チェックが必要
Babylon(バビロン)を含め、ビットコインのエコシステムは、L2の整備など急速に進みつつある。
勢いのあるビットコインエコシステムに参入するには、基本的にビットコインが必要なため、興味があるという方はまずビットコインを購入してみても良いだろう。
まだ口座を持っていない人は、この機会にbitbankの公式サイトをチェックしてみてほしい。