仮想通貨(暗号資産)の利用用途は近年、決済に使う以外にも多様化してきており、その中の1つにファントークンがある。
ファントークンは、プロスポーツチームなどが発行する独自の仮想通貨で、それを保有するファンは応援するチームの運営に関わる投票に参加したり、さまざまな特典を受け取ったりすることができる。
今回取り上げるChilizトークン(CHZ)は、そんなファントークンを取り扱うプラットフォームにおいて、ファントークンを購入手段に用いられている仮想通貨だ。
この記事では、Chilizトークン(CHZ)の主な特徴やこれまでの値動き、今後の見通しなどを解説していく。
- Chilizトークン(CHZ)は、「Socios.com」でファントークンの購入手段として用いられている仮想通貨
- Socios.comには、無料でChilizトークンを入手できる機能(TOKEN HUNT)もある
- ファントークンは世界中でさまざまなスポーツに普及しており、その購入手段であるChilizトークンも将来性を見込める
- 2024年11月時点で、Chilizトークンを取り扱う国内の仮想通貨取引所コインチェック
本記事更新時点(2024年11月)で、Chilizトークン(CHZ)の取り扱いがある国内の仮想通貨取引所は、コインチェックがある。
そのためChilizトークンに興味がある方は、この機会にコインチェックをチェックしておこう。
チリーズ(CHZ)とは?
名称 | Chilizトークン、$CHZ、チリーズ |
ティッカーシンボル・通貨単位 | CHZ |
トークン規格 | ERC-20(イーサリアムチェーン) BEP2(BNBチェーン) |
価格* | ¥10.27 |
時価総額* | ¥94,426,459,400.75 |
時価総額ランキング* | 119位 |
取り扱いのある仮想通貨取引所 | コインチェック |
Chilizトークン(CHZ)は、プロスポーツチームやスポーツ団体がファントークンを発行・販売するプラットフォーム「Socios.com」において、ファントークンの購入手段として用いられている。
ChilizトークンやSocios.comで取り扱われているファントークンはいずれも、多国籍企業であるChiliz社が開発したChilizブロックチェーンを基盤にしており、Socios.comもChiliz社が運営している。
Chilizトークンはブロックチェーンの名称と同じく”チリーズ”と表記されることが一般的だが、ここでは仮想通貨やブロックチェーンなどを明確に区別するために、基軸通貨のことは「CHZ」、ブロックチェーンは「Chilizブロックチェーン」、運営元の企業を「Chiliz社」と書き分けることとする。
CHZの時価総額は約¥94,426,459,400.75、時価総額ランキングは119位*で、メジャーな通貨の1つに数えられる。*2024年11月13日時点、CoinMarketCap調べ
現在、CHZは国内取引所のコインチェックにて扱っている。
興味がある方は、ぜひこの機会にコインチェック公式サイトをチェックしてみてほしい。
チリーズ(CHZ)の特徴
Chilizブロックチェーン、およびCHZには、主に次のような特徴がある。
- ファントークンの発行基盤となっている
- ファントークンを購入するための決済通貨である
- TOKEN HUNTで入手できる
ファントークンの発行基盤となっている
ファントークンとは、プロスポーツチームやスポーツ団体が発行する仮想通貨のことで、その保有者は、チームの運営に関わる投票に参加したり、サイン入りグッズなどの特典を受け取ったりできる権利を得られる。
従来のファンクラブ会員のような仕組みとは違い、有効期限や会費がなく、保有者はファントークンを保有し続ける限り、さまざまな権利を享受し続けることが可能だ。
ファントークンは一時、ヨーロッパのプロサッカーチームの参入が相次いだことから、仮想通貨・ブロックチェーン業界でブームとなり、現在はファンと持続的な関係性を構築する手段の1つとして、あらゆるスポーツに広く普及しつつある。
例えば日本でも、プロサッカーチームを中心として、ファントークンを発行するプロスポーツチームが増えてきている。
Chilizブロックチェーンは、そんなファントークンを発行できるブロックチェーンの1つで、ブームの火付け役とも言える存在だ。
ファントークンを購入するための決済通貨である
ファンエンゲージメントプラットフォームの「Socios.com」では、数多くのChilizブロックチェーンベースのファントークンが流通している。
そんなSocios.comでCHZは、唯一の決済通貨とされているため、Socios.comを利用する際にはCHZが必須だ。
また、Chilizブロックチェーンベースのファントークンは、仮想通貨取引所の「Chiliz Excahnge」に上場しており、そこでもCHZを用いた売買が基本となっている。
TOKEN HUNTで入手できる
CHZの入手方法は、仮想通貨取引所で取引するだけではない。
Socios.comでは、「TOKEN HUNT(トークンハント)」という機能を利用して、CHZを入手することができる。
TOKEN HUNTは、スマホを持って街を歩きながらCHZやファントークンを無料で手に入れられる、AR(拡張現実)と現実の位置情報を組み合わせたトークンの宝探しのようなサービスだ。
また、Socios.comでは、仮想通貨取引所を使わずにクレジットカード決済でCHZを購入することも可能だ。
チリーズ(CHZ)の価格動向
ここで、CHZのこれまでの価格動向を確認しておこう。
過去4年の価格動向
まずは、2019年11月上旬から本記事更新時点(2024年11月)までの値動きを、CHZ/USDチャートで追ってみよう。
チャートを一見してわかるように、CHZは2021年3月に突如として急騰しており、この急騰にはマクロ経済の動向が大きく関わっている。
2020年に新型コロナの感染が世界中で拡大する中、各国政府は経済活動を下支えするために大規模な金融緩和政策を取るようになり、そこで生まれた余剰資金が仮想通貨市場にも活況をもたらした。
ビットコインやイーサリアムなど、よりメジャーな銘柄は2020年末頃から先行して値上がりしていたが、そこから一歩遅れてCHZにも関心が集まり、急激な高騰が発生した形だ。
しかしその後は、2021年4月中頃を高騰のピークにして長期的な下落基調に陥っているのだが、この下落基調にもやはりマクロ経済が関わっている。
新型コロナの感染が終息すると、経済が活性化する中で人手や資源の供給不足が生じてしまい、それが世界中に高インフレの状態を招いた。
インフレを抑えるために、各国政府が今度は金融引き締め政策を取るようになり、CHZに限らず仮想通貨市場全体が長らく冷え込んでいる。
ただ、大量に資金が流出したのち、値動きそのものが乏しくなる銘柄も数多くある中で、CHZは長期的に見ると下落トレンドの只中にあるものの、値動きはそれなりにあり、買い支えられるような動きも見られる。
これは、それだけ昨今のファントークンおよびCHZに、高い人気と需要があるという証左と言えるだろう。
直近の価格動向
次に、本記事更新時点(2024年11月)から遡って、直近の価格動向も押さえておこう。
CHZはこの1カ月を見ると、CHZは上昇トレンドを形成している事がわかる。2024年1月にビットコインETF承認の影響が顕著に出ており、現在まで安値を切り上げている状況だ。
しかし、上昇トレンドはすでに落ち着いおり、2月に入る0.10ドル付近で停滞した相場が続いている。
2024年11月時点ではビットコインが価格を上昇させて最高値を更新中だが、CHZはそれほど大きな影響を受けていない。
今後はCHZ単体でポジティブなニュースが出るかどうかが重要になってくるだろう。
今後の動向に目が離せない。
チリーズ(CHZ)を購入できる取引所
本記事更新時点(2024年11月)で、CHZは国内でコインチェックにて扱っている。ここではコインチェックの詳細を見ていこう。
Coincheck
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 31種類 BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、 LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、 QTUM、BAT、IOST、ENJ SAND、DOT、PLT、FNCT、CHZ、 LINK、DAI、IMX、APE、MATIC、MKR、 AXS、WBTC、AVAX、SHIB、BRIL、BC |
最小取引数量 (CHZの場合) |
現物取引(販売所):500円相当額 現物取引(取引所):100CHZ以上、かつ500円(相当額)以上 |
取引手数料 (CHZの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):無料 |
仮想通貨の送金手数料 (CHZの場合) |
473.0CHZ |
その他のサービス | Coincheckつみたて Coincheck IEO Coincheck NFT Coincheckでんき Coincheckガス Coincheckアンケート 貸暗号資産サービス ステーキングサービス(β版) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
Coincheckはマネックスグループ傘下の仮想通貨取引所で、CHZをはじめとして31種類の仮想通貨を取り扱っている。
レバレッジ取引のサービスはなく、現物取引に特化しており、取引の形式は「取引所」と「販売所」の2種類がある。
これら2種類のうち、取引所を利用してビットコインを取引する場合は、取引手数料がかからないようになっているため、ビットコインをメインの取引対象とするのであれば、Coincheckがうってつけだ。
CHZを扱う数少ない取引所であり、CHZは取引所と販売所の両方から取引できる。
また、Coincheckはシンプルで扱いやすい取引アプリが人気で、2019年から2023年にかけて、ダウンロード数No.1を獲得している。※対象:国内の暗号資産取引アプリ、データ協力:AppTweak
ダウンロードは無料でできるので、興味があるなら口座を開設する前に、口座開設の検討材料の1つとして取引アプリに触れてみてはいかがだろうか。
チリーズ(CHZ)の購入方法
続いては、先ほど紹介したコインチェックを使って、CHZを購入する方法を確認しておこう。
- コインチェックで口座を開設する
- 購入資金を入金する
- CHZの値動きを確認する
- 数量を決めて購入する
コインチェックで口座を開設する
まずはCoincheck公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
Coincheckでの口座開設手順は以下のとおりで、本人確認手続きは、スマホで自身の顔と本人確認書類を撮影アップロード形式で行える。
- メールアドレスを登録する
- 各種重要事項を確認する
- 電話番号認証をおこなう
- 個人情報を入力する
- 本人確認書類を提出する
購入資金を入金する
口座開設が完了したら、次はその口座にCHZの購入資金を入金しよう。
Coincheckの場合、入金方法は銀行窓口やATMなどから振り込む振込入金と、インターネットバンキングを用いたクイック入金のコンビニ入金の3種類から選択可能だ。
CHZの値動きを確認する
口座への入金が完了すると、いつでも取引を始めることができる。
しかしCHZへの投資は、価格変動による損失リスクを伴うため、準備が整っても闇雲に手を出すのではなく、まずは落ち着いて値動きを分析して、自身にとってより有利な取引のタイミングを探ることをすすめる。
Coincheckの取引ツールなら、豊富な描画ツールやテクニカル分析指標を使って、細かな値動きの分析が可能だ。
数量を決めて購入する
値動きを確認して、取引のチャンスを見定めたら、いよいよCHZを購入してみよう。
成行注文を利用する場合は、基本的には購入する数量を指定して、注文を出すだけでよい。
また成行注文以外に、指値注文や逆指値注文などの注文方法も揃っているので、それらを駆使してより有利な価格での購入を狙ってみるのもよいだろう。
以上、Coincheckを使ってビットコインを購入する方法を紹介した。
Coincheckなら、オンラインで口座を開設することができ、高性能な取引ツールを使って、ビットコインの取引を楽しめる。
興味がある方は、ぜひこの機会にCoincheck公式サイトにアクセスしてサービスの詳細を確かめてみよう。
チリーズ(CHZ)の今後の見通し・将来性
最後に、CHZの将来性について考察してみよう。
- ファントークンのさらなる普及が見込まれる
- Chiliz社(Socios.com)が世界各国で事業展開を進めている
- 上場先が増えていく可能性がある
ファントークンのさらなる普及が見込まれる
CHZはファントークンの売買に使える仮想通貨であり、その将来性はファントークンの需要の変遷にかかっていると言っても過言ではない。
ヨーロッパのプロサッカーチームを中心にしてブームを生んだファントークンは、今やサッカーだけでなく格闘技、モータースポーツ、バスケットボール、アメリカンフットボールなど、あらゆるスポーツへと活躍の場を広げている。
その中でSocios.comは高い人気を誇り、次々と新しいファントークンが生まれていることから、決済手段となっているCHZの将来性にも期待が持てる。
Chiliz社(Socios.com)が世界各国で事業展開を進めている
ChilizブロックチェーンやSocios.comを手がけるChiliz社は、マルタ共和国と韓国にメインのオフィスを構えるほか、フランスにも開発オフィスを持つ多国籍企業だ。
事業展開はヨーロッパや北米にとどまらず、アジア圏などでも活発で、例えば最近では2022年9月に、マレーシアのサッカークラブとの提携を果たした。
ファントークンを扱うプラットフォームの競合はいくつかあるが、その中でSocios.comは、世界25カ国で150を超えるチームや団体と提携して、業界内で明確な人気と地位を確立しており、他のプラットフォームが台頭してきたとしても、その支持基盤が簡単に揺らぐことはないだろう。
上場先が増えていく可能性がある
先ほども述べたようにCHZは、2022年9月にDMM Bitcoinから、日本の仮想通貨市場への初上場を果たした。
また、現在はコインチェックでも上場されている。
これまでの傾向を見ると、日本では一度どこかの仮想通貨取引所で取り扱いが始まると、他の国内取引所でも取り扱われるようになるケースが多く、CHZもこれから国内での取り扱い先が増えていく可能性が十分にある。
また、Chiliz社はグローバルに事業を展開しているため、日本だけでなく世界中で、上場先の増加が見込める。
仮想通貨取引所への新規上場の話題は、市場参加者にポジティブに受け取られて、短期的な高騰のトリガーになることもあるため、今後CHZでそうした話題が出た際は値動きをよく見ておくといいかもしれない。
チリーズ(CHZ)の予想まとめ
今回は、Chilizトークン(CHZ)について、その特徴や今後の見通しなどを解説した。
- Chilizトークン(CHZ)は、Chilizブロックチェーンを基盤にした仮想通貨
- 「Socios.com」においてCHZは、ファントークンの購入に唯一使用できる通貨である
- ファントークンはさまざまなスポーツに広まっており、その購入手段であるCHZも将来性に期待できる
- 2024年11月時点で、国内でCHZを取り扱うのはコインチェックがある
ヨーロッパのプロサッカーチームに端を発してブームになったファントークンは、今や世界中の様々なスポーツに普及してきている。
ファントークンを発行・販売するプラットフォームの中でも、Socios.comは数多くの有名プロスポーツチームと提携してファントークンを発行しており、業界で築かれた地位は今後、そう簡単には揺らがないだろう。
Socios.comの唯一の決済通貨であるCHZも将来性を見込めるので、この記事を通してCHZに興味を持った方は、上場先であるコインチェックを使って、CHZに実際に触れてみてはいかがだろうか。