仮想通貨(暗号資産)の利用用途は近年、決済に使う以外にも多様化してきており、その中の1つにファントークンがある。
ファントークンは、プロスポーツチームなどが発行する独自の仮想通貨で、それを保有するファンは応援するチームの運営に関わる投票に参加したり、さまざまな特典を受け取ったりすることができる。
今回取り上げるChilizトークン(CHZ)は、そんなファントークンを取り扱うプラットフォームにおいて、ファントークンを購入手段に用いられている仮想通貨だ。
この記事では、Chilizトークン(CHZ)の主な特徴やこれまでの値動き、今後の見通しなどを解説していく。
- Chilizトークン(CHZ)は、「Socios.com」でファントークンの購入手段として用いられている仮想通貨
- Socios.comには、無料でChilizトークンを入手できる機能(TOKEN HUNT)もある
- ファントークンは世界中でさまざまなスポーツに普及しており、その購入手段であるChilizトークンも将来性を見込める
- 2024年5月時点で、Chilizトークンを取り扱う国内の仮想通貨取引所DMM Bitcoin
本記事執筆時点(2024年5月)で、Chilizトークン(CHZ)の取り扱いがある国内の仮想通貨取引所は、DMM Bitcoinのみだ。
そのためChilizトークンに興味がある方は、この機会にDMM Bitcoinをチェックしておこう。
チリーズ(CHZ)とは?
名称 | Chilizトークン、$CHZ、チリーズ |
ティッカーシンボル・通貨単位 | CHZ |
トークン規格 | ERC-20(イーサリアムチェーン) BEP2(BNBチェーン) |
価格* | ¥19.40 |
時価総額* | ¥172,183,974,399 |
時価総額ランキング* | 77位 |
取り扱いのある仮想通貨取引所 | DMM Bitcoin |
Chilizトークン(CHZ)は、プロスポーツチームやスポーツ団体がファントークンを発行・販売するプラットフォーム「Socios.com」において、ファントークンの購入手段として用いられている。
ChilizトークンやSocios.comで取り扱われているファントークンはいずれも、多国籍企業であるChiliz社が開発したChilizブロックチェーンを基盤にしており、Socios.comもChiliz社が運営している。
Chilizトークンはブロックチェーンの名称と同じく”チリーズ”と表記されることが一般的だが、ここでは仮想通貨やブロックチェーンなどを明確に区別するために、基軸通貨のことは「CHZ」、ブロックチェーンは「Chilizブロックチェーン」、運営元の企業を「Chiliz社」と書き分けることとする。
CHZの時価総額は約¥172,477,561,738、時価総額ランキングは77位*で、メジャーな通貨の1つに数えられる。*2024年5月13日時点、CoinMarketCap調べ
また、2022年9月21日にDMM Bitcoinから、国内市場への初上場を果たした。
チリーズ(CHZ)の特徴
Chilizブロックチェーン、およびCHZには、主に次のような特徴がある。
- ファントークンの発行基盤となっている
- ファントークンを購入するための決済通貨である
- TOKEN HUNTで入手できる
ファントークンの発行基盤となっている
ファントークンとは、プロスポーツチームやスポーツ団体が発行する仮想通貨のことで、その保有者は、チームの運営に関わる投票に参加したり、サイン入りグッズなどの特典を受け取ったりできる権利を得られる。
従来のファンクラブ会員のような仕組みとは違い、有効期限や会費がなく、保有者はファントークンを保有し続ける限り、さまざまな権利を享受し続けることが可能だ。
ファントークンは一時、ヨーロッパのプロサッカーチームの参入が相次いだことから、仮想通貨・ブロックチェーン業界でブームとなり、現在はファンと持続的な関係性を構築する手段の1つとして、あらゆるスポーツに広く普及しつつある。
例えば日本でも、プロサッカーチームを中心として、ファントークンを発行するプロスポーツチームが増えてきている。
Chilizブロックチェーンは、そんなファントークンを発行できるブロックチェーンの1つで、ブームの火付け役とも言える存在だ。
ファントークンを購入するための決済通貨である
ファンエンゲージメントプラットフォームの「Socios.com」では、数多くのChilizブロックチェーンベースのファントークンが流通している。
そんなSocios.comでCHZは、唯一の決済通貨とされているため、Socios.comを利用する際にはCHZが必須だ。
また、Chilizブロックチェーンベースのファントークンは、仮想通貨取引所の「Chiliz Excahnge」に上場しており、そこでもCHZを用いた売買が基本となっている。
TOKEN HUNTで入手できる
CHZの入手方法は、仮想通貨取引所で取引するだけではない。
Socios.comでは、「TOKEN HUNT(トークンハント)」という機能を利用して、CHZを入手することができる。
TOKEN HUNTは、スマホを持って街を歩きながらCHZやファントークンを無料で手に入れられる、AR(拡張現実)と現実の位置情報を組み合わせたトークンの宝探しのようなサービスだ。
また、Socios.comでは、仮想通貨取引所を使わずにクレジットカード決済でCHZを購入することも可能だ。
チリーズ(CHZ)の価格動向
ここで、CHZのこれまでの価格動向を確認しておこう。
過去4年の価格動向
まずは、2019年11月上旬から本記事執筆時点(2024年5月)までの値動きを、CHZ/USDチャートで追ってみよう。
チャートを一見してわかるように、CHZは2021年3月に突如として急騰しており、この急騰にはマクロ経済の動向が大きく関わっている。
2020年に新型コロナの感染が世界中で拡大する中、各国政府は経済活動を下支えするために大規模な金融緩和政策を取るようになり、そこで生まれた余剰資金が仮想通貨市場にも活況をもたらした。
ビットコインやイーサリアムなど、よりメジャーな銘柄は2020年末頃から先行して値上がりしていたが、そこから一歩遅れてCHZにも関心が集まり、急激な高騰が発生した形だ。
しかしその後は、2021年4月中頃を高騰のピークにして長期的な下落基調に陥っているのだが、この下落基調にもやはりマクロ経済が関わっている。
新型コロナの感染が終息すると、経済が活性化する中で人手や資源の供給不足が生じてしまい、それが世界中に高インフレの状態を招いた。
インフレを抑えるために、各国政府が今度は金融引き締め政策を取るようになり、CHZに限らず仮想通貨市場全体が長らく冷え込んでいる。
ただ、大量に資金が流出したのち、値動きそのものが乏しくなる銘柄も数多くある中で、CHZは長期的に見ると下落トレンドの只中にあるものの、値動きはそれなりにあり、買い支えられるような動きも見られる。
これは、それだけ昨今のファントークンおよびCHZに、高い人気と需要があるという証左と言えるだろう。
直近の価格動向
次に、本記事執筆時点(2024年5月)から遡って、直近の価格動向も押さえておこう。
CHZはこの1カ月を見ると、CHZは上昇トレンドを形成している事がわかる。2024年1月にビットコインETF承認の影響が顕著に出ており、現在まで安値を切り上げている状況だ。
しかし、上昇トレンドは徐々に落ち着いてきており、2月に入る0.10ドル付近で停滞した相場が続いている。
2024年5月時点ではビットコインが価格を上昇させて最高値への挑戦を見せているが、CHZはそれほど大きな影響を受けていない。
今後はCHZ単体でポジティブなニュースが出るかどうかが重要になってくるだろう。
今後の動向に目が離せない。
チリーズ(CHZ)を購入できる取引所
本記事執筆時点(2024年5月)で、国内でCHZの取り扱いがある仮想通貨取引所はDMM Bitcoinのみであり、ここではDMM Bitcoinの基本情報や特徴を紹介していく。
DMM Bitcoin
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・BitMatch注文) レバレッジ取引(販売所・BitMatch注文) |
取り扱う仮想通貨 | 38種類 BTC、ETH、XRP、LINK、MKR、 AVAX、CHZ、TRX、ZPG、LTC、 BCH、XLM、ETC、ENJ、FLR、NIDT、 SAND、ALGO、AXS、OMG、APE、 FCR、HBAR、OAS、SHIB、 BAT、MONA、MATIC、ADA*、DOT*、 IOST*、XTZ*、XEM*、QTUM*、XYM*、 SOL*、ATOM*、DOGE* *レバレッジ取引のみの取り扱い |
最小取引数量 (CHZの場合) |
現物取引(販売所):10CHZ 現物取引(BitMatch注文):100CHZ レバレッジ取引(販売所):100CHZ レバレッジ取引(BitMatch注文):1,000CHZ |
取引手数料 (CHZの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(BitMatch注文):10CHZあたり1円 レバレッジ取引(販売所):無料、スプレッドあり レバレッジ取引(BitMatch注文):100CHZあたり3円 |
仮想通貨の送金手数料 | 無料 |
その他のサービス | IEO |
公式サイト | DMM Bitcoinの公式サイト |
関連記事 | DMM Bitcoinの評判・口コミ |
DMM Bitcoinは、現物取引だけでなくレバレッジ取引のサービスも提供する仮想通貨取引所で、特にレバレッジ取引では国内最多となる22種類もの仮想通貨を取り揃えている。
ユニークな特徴として、オリジナルの注文方法「BitMatch注文」が用意されており、ユーザーはそれを使うことで、通常の注文をおこなった場合よりも取引コストを安く抑えることができる。
また、2022年9月21日に国内で初めて、CHZの取り扱いが開始された取引所がDMM Bitcoinだ。
さらに、Chilizブロックチェーンを基盤にして発行された、以下のファントークンの取り扱いも目指しており、今後の動向に要注目だ。
チリーズ(CHZ)の購入方法
続いては、先ほど紹介したDMM Bitcoinを使って、CHZを購入する方法を確認しておこう。
- DMM Bitcoinで口座を開設する
- 購入資金を入金する
- CHZの値動きを確認する
- 数量を決めて購入する
DMM Bitcoinで口座を開設する
まずはDMM Bitcoin公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
DMM Bitcoinの口座開設手順は以下のとおりで、「スマホでスピード本人確認」で本人確認手続きをおこなえば、最短1時間で取引を始められる。
- メールアドレスの登録
- 基本情報の入力
- 本人確認(「スマホでスピード本人確認」または「本人確認書類アップロード」)
CHZを購入できる仮想通貨取引所は、今のところDMM Bitcoinの1択なので、ファントークンやCHZに興味がある方は、この機会にDMM Bitcoinの利用を検討してみるとよいだろう。
購入資金を入金する
口座開設が完了したら、次はその口座にCHZの購入資金を入金しよう。
DMM Bitcoinでの入金方法は、銀行窓口やATMなどから振り込む「振込入金」と、インターネットバンキングを用いた「クイック入金」の2種類が用意されている。
振込入金 | クイック入金 | |
---|---|---|
受付時間 | 24時間365日 | 24時間365日 |
手数料 | 無料 (振込手数料は自己負担) |
無料 |
最低入金額 | 制限なし | 5,000円以上 |
最高入金額 | 制限なし | 1億円未満 |
所要時間 | 順次反映 | 即時反映 |
どちらもDMM Bitcoin側から手数料を取られることはないが、振込入金では、利用した金機関の振込手数料を自分で負担しなければならない。
そのため、インターネットバンキングの口座をお持ちの方は、クイック入金を利用することをおすすめする。
CHZの値動きを確認する
購入資金を入金できた時点で、取引を始める準備は完了だが、いきなり取引をするのではなく、まずは取引ツールに搭載されたチャート機能を使って、CHZの値動きをチェックしよう。
DMM Bitcoinの取引ツールはPC版・スマホアプリ版ともに高性能であり、トレンド系・オシレーター系の豊富な分析指標を使って、細かな値動きの分析が可能だ。
数量を決めて購入する
値動きを確認して、取引のチャンスを見定めたら、いよいよCHZを購入してみよう。
ストリーミング(成行)注文の場合は、購入する数量と許容スリッページを設定できるほか、先ほど紹介したように、オリジナルの注文方法である「BitMatch注文」を使って取引コストを安く抑えることもできる。
そのほかにも、指値注文や逆指値注文、OCO注文など、注文方法が豊富に揃っているので、それらを駆使してより有利な価格での購入を狙ってみるのもよいだろう。
以上、DMM Bitcoinを使ってCHZを購入する方法を紹介した。
繰り返しになるが、本記事執筆時点(2024年2月)で、国内でCHZを取り扱っているのはDMM Bitcoinのみである。
口座開設の申し込みはネットから無料でできるので、CHZに興味がある方は、ぜひこの機会DMM Bitcoinの公式サイトにアクセスしてみよう。
チリーズ(CHZ)の今後の見通し・将来性
最後に、CHZの将来性について考察してみよう。
- ファントークンのさらなる普及が見込まれる
- Chiliz社(Socios.com)が世界各国で事業展開を進めている
- 上場先が増えていく可能性がある
ファントークンのさらなる普及が見込まれる
CHZはファントークンの売買に使える仮想通貨であり、その将来性はファントークンの需要の変遷にかかっていると言っても過言ではない。
ヨーロッパのプロサッカーチームを中心にしてブームを生んだファントークンは、今やサッカーだけでなく格闘技、モータースポーツ、バスケットボール、アメリカンフットボールなど、あらゆるスポーツへと活躍の場を広げている。
その中でSocios.comは高い人気を誇り、次々と新しいファントークンが生まれていることから、決済手段となっているCHZの将来性にも期待が持てる。
Chiliz社(Socios.com)が世界各国で事業展開を進めている
ChilizブロックチェーンやSocios.comを手がけるChiliz社は、マルタ共和国と韓国にメインのオフィスを構えるほか、フランスにも開発オフィスを持つ多国籍企業だ。
事業展開はヨーロッパや北米にとどまらず、アジア圏などでも活発で、例えば最近では2022年9月に、マレーシアのサッカークラブとの提携を果たした。
ファントークンを扱うプラットフォームの競合はいくつかあるが、その中でSocios.comは、世界25カ国で150を超えるチームや団体と提携して、業界内で明確な人気と地位を確立しており、他のプラットフォームが台頭してきたとしても、その支持基盤が簡単に揺らぐことはないだろう。
上場先が増えていく可能性がある
先ほども述べたようにCHZは、2022年9月にDMM Bitcoinから、日本の仮想通貨市場への初上場を果たした。
これまでの傾向を見ると、日本では一度どこかの仮想通貨取引所で取り扱いが始まると、他の国内取引所でも取り扱われるようになるケースが多く、CHZもこれから国内での取り扱い先が増えていく可能性が十分にある。
また、Chiliz社はグローバルに事業を展開しているため、日本だけでなく世界中で、上場先の増加が見込める。
仮想通貨取引所への新規上場の話題は、市場参加者にポジティブに受け取られて、短期的な高騰のトリガーになることもあるため、今後CHZでそうした話題が出た際は値動きをよく見ておくといいかもしれない。
チリーズ(CHZ)の予想まとめ
今回は、Chilizトークン(CHZ)について、その特徴や今後の見通しなどを解説した。
- Chilizトークン(CHZ)は、Chilizブロックチェーンを基盤にした仮想通貨
- 「Socios.com」においてCHZは、ファントークンの購入に唯一使用できる通貨である
- ファントークンはさまざまなスポーツに広まっており、その購入手段であるCHZも将来性に期待できる
- 2024年5月時点で、国内でCHZを取り扱うのDMM Bitcoinのみ
ヨーロッパのプロサッカーチームに端を発してブームになったファントークンは、今や世界中の様々なスポーツに普及してきている。
ファントークンを発行・販売するプラットフォームの中でも、Socios.comは数多くの有名プロスポーツチームと提携してファントークンを発行しており、業界で築かれた地位は今後、そう簡単には揺らがないだろう。
Socios.comの唯一の決済通貨であるCHZも将来性を見込めるので、この記事を通してCHZに興味を持った方は、現状唯一の上場先であるDMM Bitcoinを使って、CHZに実際に触れてみてはいかがだろうか。