今回取り上げるOMG(オーエムジー)は、イーサリアムを基盤にして開発されたブロックチェーン「OMG Network」の基軸通貨であり、知名度が比較的高く、国内でも多くの仮想通貨取引所で取り扱われている。
しかしながら、OMGおよびOMG Networkは、将来性が高いとは決して言えない状況にある。
今回はOMGについて、基本的な特徴やこれまでの値動き、将来性が見込めない理由などを解説していく。
- OMGは、イーサリアムのセカンドレイヤーの1つである「OMG Network」の基軸通貨
- OMG Networkは、イーサリアムのスケーラビリティ問題の解決に取り組んでいた
- 2021年にOMG Networkは、新たに開発されたブロックチェーン「Boba Network」へと移行した
- OMG NetworkからBoba Networkへの移行に伴い、OMGは利用用途を失うこととなった
基盤のブロックチェーンであるOMG Networkがサービスの提供を終了しているため、もはやOMGには使い道がない。
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仮想通貨OMGとは?
名称 | OMG(オーエムジー) |
ティッカーシンボル・通貨単位 | OMG |
価格* | ¥60.96 |
時価総額* | ¥8,509,636,669.79 |
時価総額ランキング* | 642位 |
OMGは、イーサリアムを基盤として開発されたブロックチェーン「OMG Network(旧OmiseGo)」の基軸通貨だ。
2021年にOMG Networkが、新たに開発されたブロックチェーン「Boba Network」にサービスを移行したため、OMGは本記事更新時点(2024年12月)で、明確な利用用途を持たない。
OMG Networkの公式サイトを見ても、Boba Networkとその開発元であるEnya.aiへのリンクが貼ってあるだけで、OMG Networkに関する情報はほぼ削除されており、サイトの更新も2021年8月19日に終了している。
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仮想通貨OMGの特徴
OMG Network、およびその基軸通貨であるOMGには、次のような特徴がある。
- スケーラビリティ問題の解決に取り組んでいた
- BOBA Networkにサービスが移行された
- 仮想通貨取引所で取引される以外に利用用途がない
スケーラビリティ問題の解決に取り組んでいた
OMG Networkはもともと、オンライン決済システムの普及を目指した「OmiseGo」というブロックチェーンだったのだが、2020年6月にOMG Networkへとリブランドされ、OMG財団の元で運営がなされていた。
また、OMG NetworkはイーサリアムのL2(レイヤー2)ブロックチェーンの1つであり、高速・低コストで利用できるという特徴を持っていた。
そのため、イーサリアムが抱えていたスケーラビリティ問題(需要過多により、取引の処理遅延や手数料の高騰が起こる問題)の解決策となることが期待されていた。
BOBA Networkにサービスが移行された
Boba Networkとは、OMG財団のコアデベロッパーであるEnya.aiが新たに開発した、イーサリアムのL2ブロックチェーンだ。
OMG Networkのサービスは、2021年にそのBoba Networkへと移行された。
ちなみに、OMGが未だ多くの国内取引所に上場している一方で、Boba Networkの基軸通貨であるBOBAトークンの取り扱いがある国内の仮想通貨取引所は、本記事執筆時点(2024年12月)でbitbankのみである。
仮想通貨取引所で取引される以外に利用用途がない
前述のとおり、OMG Networkは2021年に一切のサービスをBoba Networkに移行してしまっている。
Boba Networkには別途、BOBAトークンという基軸通貨があるため、OMGにはBoba Network上での役割も与えられていない。
これから仮想通貨取引を始めたい方は、31種類もの豊富な通貨を扱うCoincheckをチェックしてみると良い。
仮想通貨OMGの価格動向
ここで、OMGのこれまでの価格動向を確認しておこう。
過去6年間の価格動向
まずは、本記事執筆時点(2024年12月)から遡って過去6年間の長期的な値動きを、OMG/USDチャートでおさらいしてみよう。
OMGは2017年末から2018年初頭にかけて、いわゆる“ビットコインバブル”で他の主要な銘柄と同じように大きく価格が高騰している。
しかし、バブルが崩壊すると一転して急落してしまい、その後は2018年の後半から2019年にかけて、目ぼしい値動きが見られなかった。
2020年に入ると、仮想通貨市場全体が活況になる中で、OMGも再び価格が高騰している。
ただ、ビットコインやイーサリアムなどが2017~2018年のビットコインバブル時につけた高値を更新していく一方、OMGにはそれほどの勢いが見られなかった。
2021年末からは下落基調となり、2022年6月以降は値動きそのものが乏しくなっている。
直近の価格動向
続いて、本記事更新時点(2024年12月)から遡って、直近の短期的な値動きもチェックしておこう。
2024年9月から12月現在までの価格動向だ。9月~10月までは上昇下落を繰り返していたが、12月現在は上昇傾向にあることが分かる。
2024年11月6日には、米大統領選でドナルド・トランプ氏が当選した。
トランプ氏は仮想通貨に友好的な姿勢を見せており、今後仮想通貨の規制が撤廃されるとの見方から市場全体が上昇している。
OMGも例外ではなく、大幅な上昇を見せていたが、上昇は長く続かず現在は下落過程にある。
すでにプロジェクトが終了していることから、流動性を保てないとの判断で続々と上場が廃止されている。
明確な用途はないため、さらなる価格上昇にはあまり期待できないだろう。
仮想通貨OMGを購入できる取引所
OMGを取り扱っている仮想通貨取引所は多くあるが、今回はその中から以下の3社をピックアップして、それらの基本情報や特徴を紹介していく。
Coincheck
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 31種類 BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、 LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、 QTUM、BAT、IOST、ENJ SAND、DOT、PLT、FNCT、CHZ、 LINK、DAI、IMX、APE、MATIC、MKR、 AXS、WBTC、AVAX、SHIB、BRIL、BC ※OMGは2023年に上場廃止 |
最小取引数量 (ビットコインの場合) |
現物取引(販売所):500円相当額 現物取引(取引所):0.005 BTC以上、かつ500円(相当額)以上 |
取引手数料 (ビットコインの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):無料 |
仮想通貨の送金手数料 (ビットコインの場合) |
0.0005~0.016 BTC |
その他のサービス | Coincheckつみたて Coincheck IEO Coincheck NFT Coincheckでんき Coincheckガス Coincheckアンケート 貸暗号資産サービス ステーキングサービス(β版) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
Coincheckは、マネックス証券を中心とした金融グループである、マネックスグループに属している。
過去にはハッキング被害を受けたこともあったが、マネックスグループに買収されたことで、グループが培ってきた技術を活用できるようになり、堅牢なセキュリティ体制が構築された。
Coincheckでは31種類の仮想通貨を取り扱っており、それらに対してワンコイン(500円)から投資することができる。
2023年にOMGの上場は廃止されているが、現在も開発が進んでいるメジャーな通貨を取引可能だ。
取引ツールもシンプルで使いやすく、ダウンロード数No.1*を獲得するほどの人気を集めている。*対象:国内の暗号資産取引アプリ、期間:2019年〜2021年、データ協力:AppTweak
GMOコイン
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 26種類 BTC、ETH、BCH、LTC、XRP、 XEM、XLM、BAT、OMG、XTZ、 QTUM、ENJ、DOT、ATOM、XYM、 MONA、ADA、MKR、DAI、LINK、 FCR、DOGE、SOL、CHZ、ASTR、 FIL、SAND |
最小取引数量 (OMGの場合) |
現物取引(販売所):0.05OMG 現物取引(取引所):0.1OMG レバレッジ取引(販売所):10OMG レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (OMGの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):Maker -0.03%、Taker 0.09% レバレッジ取引(販売所):無料、スプレッドあり レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 | 無料 |
その他のサービス | つみたて暗号資産 貸暗号資産 ステーキング IEO API |
公式サイト | GMOコイン公式サイト |
関連記事 | GMOコインの評判・口コミ |
GMOコインは、東証プライム上場のGMOインターネットグループ傘下の仮想通貨取引所である。
サービスの質が総合的に高いのが特徴で、オリコンの顧客満足度調査では2年連続で満足度No.1*を獲得するほど、ユーザーからの支持も厚い。*2021年・2022年 オリコン顧客満足度® 調査 暗号資産取引所 現物取引 第1位
取り扱う仮想通貨は国内最多クラスの26種類で、現物取引だけでなくレバレッジ取引も提供している。
取引の形式は、GMOコインとユーザーの間で取引をする「販売所」と、ユーザー同士で取引できる「取引所」の2種類が揃う。
さらに、自動積み立てやレンディング、ステーキングにIEOと、多くの投資家が求めるサービスはひととおり用意されている。
仮想通貨の購入方法
OMGは現在プロジェクトが終了しているので、これからの取引は推奨できない。
仮想通貨取引に興味がある方は、OMGのような通貨ではなく、現在もプロジェクトが進行している通貨を取引すると良いだろう。
そこで以下では、国内取引所のコインチェックを通じて仮想通貨取引をする方法を紹介する。
- 仮想通貨取引所(Coincheck)で口座を開設する
- 購入資金を入金する
- 通貨の値動きを分析する
- 数量を決めて購入する
仮想通貨取引所(Coincheck)で口座を開設する
まずはCoincheck公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
Coincheckでの口座開設手順は以下のとおりで、本人確認手続きは、スマホで自身の顔と本人確認書類を撮影アップロード形式で行える。
- メールアドレスを登録する
- 各種重要事項を確認する
- 電話番号認証をおこなう
- 個人情報を入力する
- 本人確認書類を提出する
購入資金を入金する
口座開設が完了したら、次はその口座に通貨の購入資金を入金しよう。
Coincheckの場合、入金方法は銀行窓口やATMなどから振り込む振込入金と、インターネットバンキングを用いたクイック入金のコンビニ入金の3種類から選択可能だ。
通貨の値動きを分析する
仮想通貨への投資は、価格変動による損失リスクを伴う。
そのため、購入資金を用意して取引を始める準備が整っても、いきなり手を出すのではなく、まずは取引ツールに搭載されているチャート機能を使って、リップルの値動きをよく分析しよう。
なお、Coincheckの取引ツールなら、PC版とスマホアプリ版のいずれも豊富な描画ツールやテクニカル分析指標がそろっており、値動きを細かく分析することができる。
数量を決めて購入する
値動きを分析して、自分にとってより有利な取引のチャンスを見定めたら、いよいよ通貨を購入してみよう。
コインチェックの販売所からXRPを選択し、数量を入力後に交換する通貨を選択することで購入できる。
以上、Coincheckを使って仮想通貨を購入する方法を紹介した。
興味がある方は、ぜひこの機会にCoincheck公式サイトにアクセスして、サービスの詳細を確かめてみてほしい。
仮想通貨OMGの今後の見通し・将来性
最後に、OMGの今後について考察してみよう。
- サービスが終了しているため、将来性はほぼない
- 仮想通貨市場全体の動きに合わせた価格変動は起こり得る
- Boba Networkも苦戦を強いられている
サービスが終了しているため、将来性はほぼない
繰り返し述べてきたように、OMGの基盤であるOMG Networkは、2021年にサービスを終了している。
まだ取引は可能だが、サービスに関するポジティブな話題が起こり得ないので、時を経るほどボラティリティが低下していく可能性が高いと言えるだろう。
仮想通貨市場全体の動きに合わせた価格変動は起こり得る
OMG Networkそのものに話題性はもはやないが、まだ市場に上場したままである以上、仮想通貨市場全体の動きに合わせた価格変動は起こり得る。
2021年末頃から仮想通貨市場全体が停滞していたが、市場が活況になってくると、OMGも値上がりすることがあるかもしれない。
現在はビットコイン現物ETF承認の影響もあり、OMGも若干の上昇傾向にある。
ただし、その変動幅はビットコインやイーサリアムなど、他のメジャーな銘柄とは異なり大きくはない。
Boba Networkも苦戦を強いられている
余談だが、OMG Networkの移行先であるBoba Networkも現状、需要獲得のための競争で苦戦を強いられている。
イーサリアムのL2ブロックチェーンはBoba Network以外にも数多くあり、主要なL2ブロックチェーンの基軸通貨とBoba Networkの時価総額ランキングを比べてみると、以下のようになる。
- POLトークン(旧MATICトークン(Polygon)):30位
- IMXトークン(ImmutableX):48位
- OPトークン(Optimism):51位
- BOBAトークン(Boba Network):743位
*2024年12月13日時点、CoinMarketCap調べ
ちなみに、OMGの時価総額ランキングは604位*で、OMG Networkからサービスが移行されたBoba NetworkのBOBAトークンは、ローンチから約3年が経過しても、それを上回ることができていない。*2024年12月13日、CoinMarketCap調べ
このことから、もともとOMG Networkを使っていたユーザーの多くは、Boba Networkではなく他のブロックチェーンに活動の場を移してしまったことも考えられる。
仮想通貨OMGの予想まとめ
今回はOMGについて、特徴や今後の見通しなどを解説した。
- OMGは、イーサリアムのL2ブロックチェーン「OMG Network」の基軸通貨
- 2021年にOMG Networkは、新たにつくられた「Boba Network」にサービスを移行した
- 現状のOMGは、仮想通貨取引所で取引のみができる状態で、具体的な利用用途はない
- 2021年11月以降、OMGは価格の下落が続いている
仮想通貨OMGの基盤であるOMG Networkは、2021年にBoba Networkへとサービスを移行してしまった。
そのため、まだ仮想通貨取引所での取り扱いはあるものの、これからOMGに投資すべきかどうかの判断は、他の銘柄以上に慎重を期した方がよいかもしれない。
国内取引所のCoincheckでも上場が廃止されているが、現在も開発が進む30種類もの豊富な通貨で取引可能だ。
仮想通貨取引所の口座をお持ちでない方はこの機会にCoincheckの利用を検討してみてはいかがだろうか。