今回取り上げるパレットトークン(PLT)は、日本で初めてのIEO(仮想通貨取引所が仲介するプレセールのこと)の対象となった仮想通貨(暗号資産)であり、一時は大きな注目を集めていた。
また、2022年5月にはOKCoin Japanへの新規上場も果たして、今後に期待を寄せられている。
この記事では、そんなパレットトークンについて、主な特徴やこれまでの値動き、今後の見通しなどを解説していく。
- パレットトークン(PLT)は、NFTの活用に特化したプラットフォーム「Palette」の基軸通貨
- Paletteおよびパレットトークンは、日本企業である株式会社HashPaletteが手がけている
- パレットトークンは、NFT発⾏⼿数料の⽀払い手段や、NFT購入時の決済手段などに用いられている
- Coincheckにおいて、パレットトークンは日本初のIEOの対象となった
本記事執筆時点(2023年2月)で、パレットトークンはCoincheckとOKCoin Japanの2社で取り扱われている。これらの内、Coincheckなら取引手数料を一切かけずにパレットトークンを取引することが可能だ。
コストを削減しながらパレットトークンの売買を楽しみたい方は、この機会にCoincheckのこともチェックしておくとよいだろう。
仮想通貨PLT(パレットトークン)とは?
![PLT-top](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/11/PLT-top-1024x486-1.png)
名称 | パレットトークン、Palette Token |
ティッカーシンボル・通貨単位 | PLT |
トークン規格 | ERC20(イーサリアムのトークン規格) |
価格* | 13.47円 |
時価総額ランキング* | 3,999位 |
取り扱いのある仮想通貨取引所 |
Coincheck OKCoin Japan |
パレットトークン(Palette Token、PLT)は、ブロックチェーンプラットフォーム「Palette」の基軸通貨だ。
Paletteは、日本のブロックチェーン開発企業である株式会社HashPalette(以下、HashPalette社)が開発したプライベートブロックチェーンであり、その中でパレットトークンは、NFT発⾏⼿数料の⽀払い手段やNFT購入時の決済手段などに用いられている。
そんなパレットトークンは、国内取引所の1つであるCoincheckでのIEOを経て、2021年7月末に国内市場への初上場を果たした。
本記事執筆時点(2022年11月下旬)では、Coincheck以外にOKCoin Japanでも、パレットトークンが取り扱われている。
![](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/08/仮想通貨IEO-300x185.png)
仮想通貨PLT(パレットトークン)の特徴
ブロックチェーンプラットフォームの「Palette」、およびその基軸通貨である「パレットトークン」には、主に次のような特徴がある。
- NFTやNFTゲームを開発できるブロックチェーンプラットフォームである
- プライベートブロックチェーンである
- クロスチェーンに対応している
NFTやNFTゲームを開発できるブロックチェーンプラットフォームである
Paletteは、NFTの活用に特化したブロックチェーンプラットフォームだ。NFTを発行したり、SDK(パッケージ化されたソフトウェア開発キット)を使って、Paletteを基盤としたNFTゲームを開発したりすることができる。
また、NFTの領域に特化することにより、イーサリアムなどの汎用性が高いブロックチェーンプラットフォームと違って、DeFi(分散型金融)プロトコルのようなトランザクションの頻度が高いアプリケーションの基盤となることはなく、需要過多などから生じるネットワーク手数料の不安定化を避けることに成功している。
なお、Paletteを基盤にして発行されたNFTは、HashPalette社が運営するNFTマーケットプレイス「PLT Place」において、パレットトークンを決済通貨として活発に取引されている。
![plt-place](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/11/plt-place-1024x352-1.png)
プライベートブロックチェーンである
Paletteはプライベートチェーンであり、限られた一部の企業で構成された「パレットコンソーシアム」によって運営されている。
プライベートチェーンなので、イーサリアムのようなパブリックブロックチェーンのプラットフォームと違い、だれしもがNFT関連のアプリケーションやNFTゲームを開発できるわけではない。
その一方で、一般ユーザーに対するネットワーク手数料を無料にできたり、ガバナンスの参加者がパレットコンソーシアムに限定されるため、運営に関する意思決定をより迅速にできたりと、プライベートチェーンであることによる恩恵も、多く存在する。
クロスチェーンに対応している
![plt-cross](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/11/plt-cross.png)
Paletteは、「Poly Network」というクロスチェーンモジュールを採用していることによって、他のブロックチェーンとの相互運用性を有している。
つまり、Paletteで発行したNFTを、イーサリアムやオントロジーなどの他のブロックチェーンに移動させたり、他のブロックチェーン上のアプリケーションで利用したりすることができるということだ。
また、Paletteの基軸通貨であるパレットトークンも、クロスチェーン技術の恩恵を受けている。
パレットトークンは、Paletteではなくイーサリアムを基盤にして発行された、ERC20トークンの1種だ。
Paletteを基盤とすることも技術的には可能だったはずだが、より高い流動性や価格の安定性の向上などを期待して、パブリックブロックチェーンであるイーサリアムが発行基盤に採用された。
このように発行基盤が違っていても、クロスチェーン技術の活用によって、パレットトークンはPaletteの基軸通貨として機能することができ、なおかつ発行基盤であるイーサリアムの利点も活かすことに成功している。
仮想通貨PLT(パレットトークン)の価格動向
ここで、パレットトークンのこれまでの価格動向を確認しておこう。
2022年2月からの価格動向
まずは、2022年2月1日から2022年末までの長期的な値動きを、PLT/JPY(日本円)チャートで振り返ってみよう。
![PLT-chart1](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/11/PLT-chart1-1-1024x591-1.png)
チャートを一見してわかるとおり、パレットトークンは2022年3月末から長らく、下落基調に陥っている。
この下落は、パレットトークンそのものに起因するものではなく、マクロ経済の影響を受けて引き起こされたものと見られている。
新型コロナの感染が終息したのち、各国の経済が活発化していく中で、人員や資源の供給不足などの要因から、世界中が高インフレの状態に。インフレを抑えるため、各国政府は金融引き締め政策をおこなうようになった。
すると、景気悪化への懸念から、リスク資産である仮想通貨からいち早く資金が引き揚げられて、市場全体が冷え込んでいき、パレットトークンのみならず多くの銘柄で価格の下落が発生した。
パレットトークンは、2021年7月末にCoincheck に上場したのち、2022年3月末に史上最高値をつけていたのだが、その史上最高値と2022年末の価格を比べると、値下がり幅は80%に近い。
直近1カ月の価格動向
次に、本記事執筆時点(2023年2月20日)から遡って、直近1カ月分の短期的な値動きもチェックしておこう。
![PLTの1ヶ月の価格動向](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2023/02/スクリーンショット-2023-02-20-17.56.56.png)
先ほど述べたように、パレットトークンは2022年3月末から長期的な下落トレンドを形成しているが、このチャートを見ると、短期的にも上昇トレンドの只中にいることがわかる。
これは仮想通貨の全体的な相場が2023年初頭から押し上げられている背景が影響しており、PLTだけでなく多くの仮想通貨が上昇に転じている。
FTXの破綻の影響は今でも悪影響としてマーケットに残っているが、少しずつ精算されていきマーケットも落ち着きを取り戻していくように思う。
仮想通貨PLT(パレットトークン)を購入できる取引所
本記事執筆時点(2023年2月時点)で、パレットトークンの取り扱いがある国内の仮想通貨取引所は、CoincheckとOKCoin Japanの他いくつかあるがここでおすすめの取引所を紹介していく。
Coincheck
![Coincheck-top](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/08/Coincheck-top.png)
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 18種類 BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、 LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、 QTUM、BAT、IOST、ENJ、OMG、 SAND、DOT、PLT |
最小取引数量 (パレットトークンの場合) |
現物取引(販売所):取り扱いなし 現物取引(取引所):100 PLT以上、かつ500円(相当額)以上 |
取引手数料 (パレットトークンの場合) |
現物取引(販売所):取り扱いなし 現物取引(取引所):Maker・Takerともに無料 |
仮想通貨の送金手数料 (パレットトークンの場合) |
139.0 PLT |
その他のサービス | Coincheckつみたて Coincheck IEO Coincheck NFT(β版) Coincheckでんき Coincheckガス Coincheckアンケート 貸暗号資産サービス ステーキングサービス(β版) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
Coincheckは、マネックス証券を擁する大手金融グループ「マネックスグループ」に属している仮想通貨取引所だ。
18種類の仮想通貨を取り扱っており、それらに対してワンコイン(500円)から投資することができる。
最初に紹介したとおり、パレットトークンはCoincheckでのIEOを経て、2021年7月にCoincheckへの新規上場を果たした。
IEO時のパレットトークンの販売価格は4.05円で、一時は40円台まで高騰したものの、前述のとおり、2022年3月末から下落トレンドが続いていて、本記事執筆時点で9円台まで下落している。
それでも、IEO時の販売価格よりもまだまだ高い水準にあるため、パレットトークンのIEOは、参加者がだれも損をしなかった、IEOの成功事例と言える。
本記事執筆時点で、Coincheckは次のIEOに向けて動いているようだ。それに参加してみたい方は、Coincheckでの口座開設を検討してみてはいかがだろうか。
OKCoin Japan
![OKCoin-top](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/11/okcoin-top-1-1024x328-1.png)
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 20種類 BTC、BCH、ETH、ETC、LTC、 XRP、LSK、IOST、ENJ、BAT、 TRX、QTUM、PLT、AVAX、XLM、 ADA、DEP、DOT、ZIL、OKB |
最小取引数量 (パレットトークンの場合) |
現物取引(販売所):取り扱いなし 現物取引(取引所):10 PLT |
取引手数料 (パレットトークンの場合) |
現物取引(販売所):取り扱いなし 現物取引(取引所):Maker0.02~0.07%、Taker0.06~0.14% |
仮想通貨の送金手数料 (パレットトークンの場合) |
8~10 PLT(Paletteチェーン) (上記の範囲内でユーザー自身が設定) |
その他のサービス | ステーキングサービス Flash Deals |
公式サイト | OKCoin Japan公式サイト |
OKCoin Japanは、アジアを中心に仮想通貨取引のサービスを展開するOKグループに属している。
OKグループの持つグローバルな流動性が活用されているため、日本人ユーザーの利用状況に関係なく、高速かつ安定した取引が可能だ。
取り扱い通貨は20種類。取引の形式はOKCoin Japanとユーザーの間で取引をする「販売所」と、ユーザー同士で注文をマッチングさせる「取引所」の2種類が用意されている。
また、セキュリティシステムが世界トップクラスであり、コールドウォレットや二段階認証の仕組みが用意されているほか、24時間365日のシステム監視体制が構築されている。
仮想通貨PLT(パレットトークン)の購入方法
続いては、先ほど取り上げたCoincheckを例にして、パレットトークンの購入方法を確認していこう。
- Coincheckで口座を開設する
- 投資資金を入金する
- チャートで値動きを分析する
- 数量などを決めて購入する
Coincheckで口座を開設する
まずはCoincheck公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
![coincheck-recomendation](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/08/coincheck1.png)
Coincheckでの口座開設手順は以下のとおりで、最短で申し込みをしたその日の内に、取引を始められる。
口座開設の流れについては、以下の記事でより詳しく解説しているので、Coincheckの利用を考えている方はそちらも参考にしてみてほしい。
![](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/07/コインチェック-アイキャッチ-300x185.png)
投資資金を入金する
口座開設が完了したら、次はその口座にパレットトークンの購入資金を入金しよう。
Coincheckでの入金方法は、「銀行振込」「コンビニ入金」「クイック入金」の3種類がある。
それぞれ手数料などが異なるため、入金手続きをおこなう際にはあらかじめ、利用しようとしている入金方法の仕様をCoincheck公式サイトで確認しておこう。
チャートで値動きを分析する
購入資金を入金できたら、取引を始めるための準備は完了だ。
しかし、仮想通貨は価格変動による損失リスクを伴う金融商品であるため、闇雲に取引をすることはおすすめしない。
準備が整っても、いきなり購入するのではなく、まずは取引ツールに搭載されたチャート機能で、パレットトークンの値動きをよく分析しよう。
Coincheckの取引ツール(PC版)には、高性能チャートのTradingViewが搭載されているため、多彩な描画ツールやテクニカル分析指標を使って、値動きの細かな分析が可能だ。
![PLT-kounyu1](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/11/PLT-kounyu1-1024x571-1.png)
数量などを決めて購入する
値動きをよく分析して、取引のチャンスが巡ってきたら、いよいよパレットトークンを実際に購入してみよう。
Coincheckにおいて、パレットトークンはユーザー同士で取引をおこなう「取引所」で取り扱われている。
![PLT-kounyu2](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/11/PLT-kounyu2-1024x625-1.png)
取引所は、オーダーブック(板)を見つつ、購入したいレートと数量を指定してから、注文を入れる仕組みになっている。
注文を入れたら、あとは他のユーザーの注文とマッチングするのを待つだけだ。
以上、Coincheckを例にして、パレットトークンを購入する方法を紹介した。
Coincheckにおいて、パレットトークンはユーザー同士で取引をおこなう「取引所」での取り扱いとなっており、利用の際には取引手数料が一切かからない。
コストを抑えながらパレットトークンの取引を楽しみたい方は、この機会にCoincheckの利用を検討してみるとよいだろう。
仮想通貨PLT(パレットトークン)の今後の見通し・将来性
最後に、ブロックチェーンプラットフォームのPalette、およびその基軸通貨であるパレットトークンの将来性について考察してみよう。
- 国内での上場先が増える可能性がある
- 日本を中心としてエコシステムの拡大が見込める
- パブリックブロックチェーンほどの需要を獲得することは難しい
国内での上場先が増える可能性がある
前述のとおり、パレットトークンは2021年7月末にCoincheckから国内市場への初上場を果たした、比較的新しい仮想通貨だ。国内で取り扱っているのは、本記事執筆時点(2022年11月下旬)でCoincheckとOKCoin Japanの2社だけとなっている。
また、日本企業が発行した日本発祥の仮想通貨ということもあって、これから国内での上場先が増えていく可能性が十分にある。
仮想通貨取引所への新規上場は、投資家からポジティブに受け取られ、短期的な高騰のきっかけになるケースも多い。これからパレットトークンに投資するなら、新規上場の話題に要注目だ。
日本を中心としてエコシステムの拡大が見込める
Paletteは、2021年8月にメインネットがローンチされた、比較的新しいブロックチェーンプラットフォームだ。
本記事執筆時点(2022年11月下旬)では、例えば、累計777万ダウンロード超の人気MMORPG「De:Lithe(ディライズ)」の続編となるNFTゲーム「De:LitheΦ (ディライズ ファイ) 〜幻想のラビリンス〜」が、Paletteを基盤にして開発中だ。今後も日本のNFTゲームなどを中心として、エコシステムが拡大していくものと見られている。
![plt-game](https://diamond.jp/crypto/wp-content/uploads/2022/11/plt-game.jpeg)
しかし、本プロジェクトについては開発が遅れており、NFTの購入金額が返金されるという事態になっている。プロジェクトがどのように進んでいくのかは引き続き注意が必要だ。
パブリックブロックチェーンほどの需要を獲得することは難しい
先ほど説明したとおり、PaletteはNFTの活用に特化したプライベートブロックチェーンである。
用途と開発者を限定することによって、安定した利用環境を提供する一方、あらゆる用途のDApps(分散型アプリ)をだれでも開発可能な、イーサリアムなどのパブリックブロックチェーンと比べると、基軸通貨の実需には雲泥の差がある。
そして、相対的に実需が乏しいことは周知の事実であるため、その点を懸念して、投資対象としての需要も集まりにくくなっている可能性があるだろう。
一概に言えることではないが、その仕組み上、プライベートブロックチェーンの基軸通貨であるパレットトークンは、イーサリアムなどと比べると、値上がりを期待して投資対象にするには不向きかもしれない。
仮想通貨PLT(パレットトークン)の予想まとめ
今回はパレットトークンについて、その特徴や今後の見通しなどを解説した。
- パレットトークンは、株式会社HashPaletteが発行した、日本発祥の仮想通貨
- NFTの活用に特化したプラットフォーム「Palette」の基軸通貨である
- Paletteにおいて、NFT発⾏⼿数料の⽀払い手段や、NFT購入時の決済手段などに用いられている
- IEOを経て、2021年7月にCoincheckへ初上場した
パレットトークンは、NFTの活用に特化したブロックチェーンプラットフォーム「Palette」の基軸通貨だ。
Paletteは日本企業が開発したプラットフォームであり、Paletteを基盤にしたNFTコレクションやNFTゲームも、日本人になじみやすいものとなっている。それらのプロダクトを楽しみたい方は、決済用の通貨としてパレットトークンを購入してみてはいかがだろうか。
なお、Coincheckなら、取引手数料をかけずにパレットトークンを購入できるようになっている。
パレットトークンに興味があるなら、この機会にCoincheckのことも、合わせてチェックしてみてほしい。