早稲田実業学校中等部について
早稲田大学の系属校で2002年から男女共学になり、初等部も設立されて人気がますます高まっています。生徒のほとんどが早稲田大学に推薦で進学するため、多感な十代に興味のあることや部活動に打ち込むことができます。
日本のマーケティング研究の第一人者でもある恩藏直人校長は、「去華就実」を校是、「三敬主義」を校訓として、「豊かな学識と表現力」「次世代のタフなリーダー」「伝統の継承」を3本柱に掲げ、将来性豊かな若者の育成を目指してカリキュラムを刷新。海外校との提携にも積極的です。
基礎学力を伸ばすために、主要5教科は学習指導要領で定められている時間以上の授業時数を確保し、「総合的な学習の時間」では豊かな学識と表現力を身につけるための活動もあります。
また、学校生活面ではクラブ活動が非常に盛んで、スポーツではプロ選手を輩出するほどの強豪校としても有名です。サッカーグラウンドやラグビー場、野球場のほか、第1・第2体育館、雨天練習場、多目的コートなど、充実した施設と設備が整っているのも魅力です。(松井誠:TOMAS教務企画局 教務本部)
区分 | 私立 |
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男女校種別 | 共学校 |
入試日 | 2/1 |
住所 |
〒185-8505 東京都国分寺市本町1-2-1 |
アクセス |
JR国分寺駅・西武線国分寺駅 北口より徒歩7分 |
公式HP | 早稲田実業学校のHP |
※参照: 早稲田実業学校のHP
早稲田実業学校中等部の入試分析
国語の入試分析
傾向:高い読解力・処理能力が必須
文学的文章と説明的文章、漢字や知識の大問3題の構成。記号問題と書き抜き、空欄補充が大半で、記述問題が近年増加しつつあるが、変動もある。選択肢は判断の難しいものが多く、書き抜きも要点の正確な読み取りが必要であるため、総じて難度は高い。漢字は音や訓の難しい読みも見られる。
出題:説明文の理解力が鍵
大問1は随筆で、須賀敦子「インセン」。1950年代の筆者のパリ留学時代のエピソード。本文はわかりやすく、記号問題がメイン。説明文は、斎藤幸平「ゼロからの『資本論』」。商品や価値、資本主義についての考察。記述問題と、字数を指定した説明文を完成させる形式で本文の理解力が試された。大問3は漢字と慣用句。
対策:書き抜き・まとめ問題攻略のために
本校対策の主眼は、本文の精密な読解である。文章穴埋め型の記述問題、本文全体をとらえ要約することを求められる内容把握問題に対応するには、一読で細部と全体を捉える精度の高い読みの訓練が必須である。出題される文章の対象年齢も高めで、語彙力も必要になる。辞書の活用、読書経験の豊富さでも差がつく。また、近年記述問題が増加しつつあるので、古い過去問を解くときには傾向が変わりつつあることを念頭におくこと。
読解問題 頻出テーマ ベスト3:
1位 人としてどう生きるか
2位 文化と学問
3位 父母
算数の入試分析
傾向:正確さと緻密さを要求する内容
大問5題で小問17問程度。「平面図形」「規則・場合の数」「和と差・割合と比・速さ」が頻出。毎年一定数含まれる標準問題は定番的な内容であるため、確実に正解する必要がある。「規則・場合の数」「平面図形」ではやや緻密な作業を要求される。
出題:やや難の問題の出来が合否を分ける
前半は易しめで、後半にかけて難易度が上がる印象。大問1は計算・小問集合、大問2(2)ニュートン算、大問4は平面図形で(1)(2)は定番の内容のため確実に得点したい。大問2(1)のデータは新傾向かつ記述式だが、文意把握できれば難しくはない。大問4(3)(4)・大問5の転がり・回転移動は経験の有無で差がつく。
対策:定番題対策と記述式対策の両立を
大半を占める定番かつ標準的な難易度の問題で失点しないことが最重要である。また、数問含まれるやや難しめの問題では可能な限り得点できることが望ましい。これらの問題で得点率を上げるためには、受験用の教材に掲載されている問題を基本的なことから丁寧に学んでおくことが最良の策と言える。近年、出題が定着しつつある記述式問題は、今のところはさほど難しくないが、日ごろから考え方を適切に表現する演習をしておきたい。
算数 頻出テーマ ベスト3:
1位 平面図形
2位 場合の数・条件整理
3位 割合と比
社会の入試分析
傾向:正確な知識と思考力が問われる
例年大問3問の構成で、地理・歴史・公民の各分野について出題される。出題内容は知識問題中心だが、資料や地図を読み解く問題のほか、思考系の記述問題も出題される。多くは塾などで習った知識を駆使すれば解ける問題だが、問題量はやや多めで、受験生のレベルも高いので、総合的な難度は高いと言えよう。
出題:テーマを掘り下げた問題
大問1が稲作に関する歴史の問題、大問2が米の生産と流通に関する地理の問題、大問3が災害に関する地理・歴史・公民融合問題で、公民分野の出題が極めて少ない。難易度や問題量は昨年並みだが、出題テーマが偏っている点に注意が必要である。記述問題は5問出題され、差がつきやすかったものと思われる。
対策:基礎事項の徹底と演習あるのみ
本校で問われる知識事項はいずれも基礎的な内容に属するので、テキスト記載の事項を押さえたうえで、問題演習を多くこなし、確実に正解できるようにしておきたい。思考や記述問題については過去問を解くことが対策として重要であるが、本校は年度によって問題の難易度や出題テーマにばらつきがあるので、古い年度の問題にまでさかのぼって解き、十分に慣れておきたい。学校別の模擬試験についても、可能な限り受験しておくべきである。
社会 頻出テーマ ベスト3:
1位 日本の国土と自然
2位 国会・内閣・裁判所
3位 近代・現代(明治~令和)
理科の入試分析
傾向:時事問題が頻出
例年大問数は3~4題で、各分野から幅広く出題される。塾等で学習する基本知識だけで解答できる問題も見られるが、時事的な内容を含むかなり高度で細かな知識を要求する出題が多いことが最大の特徴。また、例年記述問題が複数問見られる。てこ・滑車など力学系の計算問題はここ数年出題されていない。
出題:時事的な内容を含む大問が2題
昨年同様大問3題での出題。大問1:飛んだ輪ゴムの距離についての実験結果の読み取りと考察問題。大問2:エネルギー・発電・温暖化対策について。大問3:新千円札の図柄にもなる北里柴三郎が行った伝染病研究について。大問2・3における時事問題を含んだ出題では、近年の出題傾向が如実に表れている。
対策:幅広い知識と十分な演習が必要
テキスト等で学習する基本知識を確実に身につけることが必須であるが、基本知識だけでは対応しきれない問題も多い。時事問題の出題頻度が高いことが本校の出題の特徴。昨年は火山に関して大問2題で、本年も大問2題で時事問題が出題された。日頃からニュースや身の回りの自然や科学に興味を持つことによって、知識の幅を広げておきたい。また、例年出題される記述問題は、過去問等を利用して十分に対策をしておきたい。
理科 頻出テーマ ベスト3:
1位 環境問題
2位 地震・火山
3位 光
早稲田実業学校中等部の進路・入試情報
早稲田実業学校中等部の進路情報
早稲田実業学校中等部は、早稲田大学系属の小中高一貫校であるため、ここでは早稲田実業学校高等部の2023年度の大学進学の状況を掲載しています。
学部 | 人数 |
---|---|
政治経済学部 | 65 |
法学部 | 33 |
文化構想学部 | 25 |
文学部 | 20 |
教育学部 | 41 |
商学部 | 55 |
基幹理工学部 | 30 |
創造理工学部 | 22 |
先進理工学部 | 18 |
社会科学部 | 50 |
人間科学部 | 1 |
スポーツ科学部 | 2 |
国際教養学部 | 11 |
学部 | 合格者数 |
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創造理工学部 | 2 |
基幹理工学部 | 1 |
教育学部 | 1 |
大学名 | 人数 |
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日本医科大学 | 2 |
大学名 | 合格者数 |
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千葉大学 | 1 |
東京理科大学 | 1 |
立教大学 | 1 |
※参照: 早稲田実業学校のHP
早稲田実業学校中等部の入試情報
早稲田実業学校中等部の入試日程・科目
偏差値 |
男子 65 ※参照: 四谷大塚 |
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入試日程 (2025年度) |
<募集人数>
<書類郵送受付期間>
<入試日程> 2025年2月1日(土)
|
入試科目 (2025年度) |
4教科(合計300点) 国語(60分/100点) 算数(60分/100点) 理科(30分/50点) 社会(30分/50点) |
※参照: 早稲田実業学校のHP
早稲田実業学校中等部の受験者数・合格者数
2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
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募集人員(人) |
男子 85 女子 40 |
男子 70 女子 40 |
男子 70 女子 40 |
男子 70 女子 40 |
出願者(人) |
男子 361 女子 213 |
男子 337 女子 210 |
男子 320 女子 204 |
男子 372 女子 213 |
受験者(人) |
男子 329 女子 195 |
男子 308 女子 192 |
男子 295 女子 188 |
男子 330 女子 196 |
合格者(人) |
男子 102 女子 50 |
男子 86 女子 49 |
男子 82 女子 48 |
男子 87 女子 50 |
実質倍率(倍) |
男子 3.2 女子 3.9 |
男子 3.6 女子 3.9 |
男子 3.6 女子 3.9 |
男子 3.8 女子 3.9 |
※森上教育研究所作成資料より。共学の中学に関しては、男女別の定員が発表されていない場合、
募集定員を前年在籍者の男女割合で按分した数値を掲載。
編集協力=福崎剛・フリーライター