ネイティブ教師による理科の授業が、中学から英語でも行われている広尾学園 写真提供:広尾学園中学校・高等学校

全体的に受けやすくなっている共学校

 女子の共学志向で共学校が難化、高倍率となった反動で別学校に人気が動いている。生徒確保のため、ギリギリまで出願を受け付けている共学校が目に付く。2019年に比べ、今年の共学校は受けやすくなっているといえるだろう。

 共学校ですでに出願を締め切っているのはいずれも大学付属校だ。2日の慶應義塾湘南藤沢は女子が大きく伸びた。3日の慶應義塾中等部は男女共に約50人ずつ減らしている。2日と3日の明治大学付属明治はいずれも男子が減少、女子は増加となった。「武蔵小杉」が最寄り駅となる法政大学第二は2日が激減、3日も現状では女子が半減と厳しい。MARCHとひとくくりにされてきた人気有名私立大も、分化の兆しがあるのかもしれない。

 11月模試の動向を見ると、志願者増が予想された穎明館や青稜も、現時点ではまだ前年実績に達していない。

国際バカロレア(IB)のMYP校候補校に認定された聖ヨゼフ学園 写真提供:聖ヨゼフ学園中学校・高等学校

 最後に、新しい学校の動きにも触れておこう。2019年に開校したドルドン東京学園はほぼ前年並みを確保しており、安定している。一方で、エリア的に競合する成城学園は2019年の人気沸騰の反動か、今年は減らした。

 2020年も女子校から共学化の動きがある。横浜市鶴見区にある小規模なカトリック校、聖ヨゼフ学園は、2019年に国際バカロレア(IB)のMYP校候補校に認定されており、今年から共学化する。カトリックの共学校は全国的にも珍しい。IBの理念にある「より良い、より平和な世界を築くことに貢献する」ことにつながるような教育をこれから培っていくことになる。

 2月1日の16時半から「小5親子難関校算数入試問題体験会」が開催される。出題されたばかりの東京男女御三家、駒場東邦の算数の問題を実際にみんなで解いてみるイベントだ。