整数の問題がよく出る駒場東邦

 次は駒場東邦の問題を解いてみよう。ここでゲストとして、数学科の教員で前校長である平野勲先生が登場する。

 出題されるときに、どのようなイメージを受験生に求めていますか。

平野勲(ひらの・いさお)
駒場東邦中学高等学校特別顧問(主に教育相談担当)。前校長。数学科教諭。

平野 整数の問題がよく出ると思います。走っている車のナンバープレートを見て、何か面白いことはないかなとか、切符にある番号を見ながら足して10になるにはどうしたらいいのかなというようなことを楽しみながら考えています。

 私なんかもそうですが、先生方も意外と遊んでいるんですね。

平野 やはり楽しくやりたいなと思っています。

 今年の大問4を取り上げたいのですが、これって算数オリンピックの問題に非常によく似ていた。春日先生、このような問題が出題されましたよね。

春日 2年前に、主に小4・小5を対象としたジュニア算数オリンピックのファイナルで出題されました。1から順に2019まで書いて、そこから奇数の数字を外して偶数の数字だけ残して……というものでした。

 こうした問題は計算間違いしそうだな、怖いなと思いました(笑)。では、竹内先生、よろしくお願いします。

2021、6564のように、連続する2つの2けたの整数を並べてできた、4けたの整数を考えます。
(1)このような整数は、全部で何個ありますか。
(2)このような整数すべての平均を求めなさい。
(3)このような4けたの整数のうち、47の倍数をすべて求めなさい。