受験する年の西暦の約数に注意

竹内 では3番目の問題です。「このような4けたの整数のうち、47の倍数をすべて求めなさい」

 これ怪しいですよね(笑)。なんで47なんですか。

竹内 それで説明に困ったのですが、答えは全部で4個ですよね。

平野 そうですね。

竹内 ああ、良かった(笑)。受験する年の西暦に注目しておくのは鉄則ですよね。2021=43×47。これがないとまず苦しい。答えの一つ目はこの2021ですが、1011から9899までの4けたの整数の中から、他をどのようにして見つけるか。

 このバランスを崩さずにいくには、47の101倍である4747を足すと47の倍数が保たれます。2021+4747=6768。これが二つ目ですね。ここからが難しい。2726が47の倍数になっているのですが、これをどうやって見つけるか。四つ目は同じく4747を足した7473になります。僕がどうやって出したかというと、計算機で……(笑)。

 似た問題が2016年にも出されていた。駒東は西暦の約数に気をつけなければいけないという話をしたのを思い出しました。

平野 43と47が素数なので、出題者はそれを使わせたかったのかなと。私も正直分からなかったのですが、泥くさくやってしまいました。

竹内 難関校ならではの計算力を問う問題ですね。別の解き方としては、47×101×2=4747×2=9494(47の倍数)から、いずれも47の倍数ですが、2021を引くと7473が導かれる。そして、7473から4747を引けば2726も求められます。