上位・中堅校にも見られる「山の字型」
「山の字型」には上位・中堅女子校の姿も多く見かける。香蘭女学校(第1回)は、404人(2.13倍)、426人(4.10倍)、462人(3.85倍)、379人(3.30倍)、363人(3.10倍)と、受験者数は18年まで戻していないものの、実倍率は3倍台を保っている。1日午後の恵泉女学園(第1回)も、444人(1.90倍)、438人(1.67倍)、580人(2.47倍)、522人(2.34倍)、427人(2.09倍)と山の字を描きながらも、実倍率2倍台を維持している。
雙葉は299人(2.49倍)、339人(2.67倍)、391人(3.31倍)、357人(3.10倍)、346人(2.86倍)、立教女学院も282人(2.15倍)、321人(2.43倍)、332人(2.53倍)、319人(2.38倍)、277人(2.15倍)といった具合で、「山の字型」の典型である。
こうした難関・上位校は、前回の男子受験生編でも指摘したように、コロナ禍で学力が十分に付かない受験生から敬遠される傾向も感じられる。コロナ禍3年目の受験生がこの実倍率の緩和傾向を見て、奮起するかは秋以降の情勢を見て判断していきたい。
その点、2日の白百合学園は、224人(1.98倍)、271人(2.08倍)、312人(2.84倍)、 292人(2.35倍)、294人(2.51倍)と21・22年も踏ん張っている。
共学校では、神奈川の2校が典型例だろう。法政大学第二(一般第1回)は、354人(5.53倍)、360人(5.29倍)、424人(6.73倍)、346人(5.16倍)、338人(4.17倍)と実倍率も4倍台まで緩和している。山手学院(A日程)は、116人(1.71倍)、154人(2.57倍)、167人(2.49倍)、145人(3.02倍)、135人(2.70倍)と、受験者数が低減しても実倍率はむしろ上がっている。
東京では、系列大学以外への進学も多い半付属校的な帝京大学(第1回)が72人(3.00倍)、104人(3.15倍)、133人(3.17倍)、74人(2.31倍)、67人(2.68倍)とピークから半減、淑徳(スーパー特進第1回)は96人(2.23倍)、106人(1.56倍)、164人(4.43倍)、104人(3.06倍)、103人(1.94倍)と実倍率の変動が激しい。
国公立校では、東京大学教育学部附属、東京都立立川国際と都立両国高等学校附属が「山の字型」に当てはまる。