麻布中学校の合格者が一番多い塾はどこ？主要7塾の過去5年分のデータをランキング形式で紹介！【2023年版】

麻布中学校について

　麻布中学校は、東京都港区にある私立男子校だ。創設120年を超える歴史があり、校風は「自由闊達・自主自立」となっている。基本的な生活習慣の確立のもと、体力の伸長をはかり、そのうえで物事を自主的に考え、判断し、知性と感性を兼ね備えた自立した人物の育成を目指している。

麻布中学校の合格者が一番多い塾は？主要27塾を過去5年のデータで徹底比較！

　麻布中学校は男子御三家の一角であり、2023年の麻布高等学校の東大進学者数は、開成、筑波大附属駒場、灘に続いて第4位になっている。そんな優秀な生徒が集まる麻布中学校の合格者が一番多い塾はどこだろうか。

【2023年入試】麻布中学校の合格者が最も多いのはSAPIXで197人！

　麻布中学校の合格者が最も多い塾は、SAPIXだ。定員が300名の麻布中学校で、毎年200名近い合格者を出している。続いて合格者が多いのが早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研の中学受験大手塾。この4つの塾で、麻布中学校の大半の合格者を出している。大手塾以外ではグノーブル、TOMAS、栄光ゼミナールなどの小規模塾・個別塾・少人数塾も健闘している。なお、塾を掛け持ちしている生徒もいるため、塾別の合格者数の合計が、実際の合格者より多くなっている。

※石田達人氏の協力で作成

麻布中学校の塾別合格者数の推移・傾向

　ここ5年の塾別合格者の推移を見ると、SAPIXが圧倒的だ。SAPIXは、トップ校を目指す受験生が集結する塾である。授業で使用するテキストは授業当日に配布するスタイルで、事前に予習ができない分、初見での対応力が求められる。また、復習主義のSAPIXは宿題量が多いことでも有名で、課題をこなすのは大変だが、学習を定着させるのに役立つ。カリキュラムの進度も速く、早期に志望校対策ができるほか、難関校SS特訓（サンデー・サピックス）という志望校別講座も充実している。

　続く早稲田アカデミーは合格者数が増加傾向で、2023年は過去最高の87名。早稲田アカデミーにはNN志望校別コースがあり、麻布特有の問題を扱った授業が受けられる。さらに、学校別（麻布）模試で合格率70％以上の小学6年生は、「筑駒・麻布で勝つハイレベル国語」や「50点突破！のハイレベル算数」など、「麻布を合格へ確実に導く」と豪語する各講座が受けられる。これらの麻布中学校に特化した講座により、合格者数を伸ばしているようだ。

　大手塾の中で、老舗の四谷大塚と日能研は合格者数が減少傾向。四谷大塚には「学校別対策コース」、日能研には「難関校日特」という講座があり、どちらも麻布中学校の対策が可能だ。しかし、SAPIXや早稲田アカデミーと比較すると、中堅層の生徒が多い。中学受験では「難関校ならSAPIX」というイメージが強いこともあり、苦戦を強いられている。

　グノーブルは小規模な塾ながら合格者を増やしている。グノーブルは、SAPIXの創設メンバーが中心になって設立された塾であり、カリキュラムや指導スタイルがSAPIXと似通っている。グノーブルの塾生数はSAPIXの1／10以下のため、合格者数は少ないが合格率は高いと考えられる。日曜特訓で麻布の対策を受けられるため、近くに校舎があれば有力な候補になるだろう。

まとめ｜麻布中学校の合格者が一番多い塾はどこ？

　麻布中学校の合格者が一番多い塾は、SAPIXだ。SAPIXは麻布中学校以外にも、開成、筑駒、駒東などの合格者が多く、難関校を目指す生徒の第一候補の塾になるだろう。続いて早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研と、受験のノウハウを持っている大手塾の合格者が多い。その後にグノーブル、TOMAS、栄光ゼミナールなどの小規模塾・個別塾・少人数塾が続いている。

　合格者数で言えば圧倒的にSAPIXだが、グノーブルのように合格率が高い塾もあるため、合格者数だけで塾を選ぶのではなく、カリキュラムや講師の質などを踏まえて、子どもに合った塾を選ぶことが大切だ。

　なお、今回は主要7塾の合格実績のみ紹介したが、【完全版】では27塾の過去5年分のデータを掲載している。希学園やエルカミノなど、少数精鋭の塾の合格実績が気になる人はぜひ確認してみてほしい。