夏休みは中学受験の天王山
もうすぐお盆休みですね。夏休みも前半戦の終了が近いです。充実した勉強はできていますか? 夏休みって時間が無限にあるような感じがするので、子どもの気持ちが緩んでしまいがちなんですよね。そのため、時間はたくさんあったはずなのに、思ったよりも勉強が進んでいないなんてことが起こりがちです。
実際、「まだまだ時間があるから」と勉強をサボってしまい「気づけば8月の下旬!」、そんなふうに焦り出す生徒を私は何人も見てきました。夏休みは中学受験の天王山と言われていますが、この時期サボってしまった生徒とサボらずに頑張った生徒とでは大きな差がつきます。サボった子はあっという間に置いていかれ、2学期に頑張っても取り戻せないほどの差が開く。厳しいですが、これが現実です。
中学受験業界では「逆転合格」なんて言葉をよく見聞きしますが、サボっている子のところに転がり込んでくるような甘いものではありません。「逆転合格」は、それを信じて頑張った子が手にするものであって、それを言い訳にサボった子に待っているのは不合格です。最後に追い込めば逆転できるなどと考えずに、「順当に合格してやるんだ!」という気持ちで毎日コツコツ頑張ることが大切です。
夏休みに勉強に集中できない原因① ご飯やお菓子の食べ過ぎ
「え?」と拍子抜けしたかもしれませんが、食べ過ぎを甘く見てはいけませんよ! 食べ過ぎと集中力、これらには密接な関係があるんです。
確かに、チョコレートなどの甘い物を食べて、脳のエネルギーとなるブドウ糖を摂取することは勉強に欠かせないことです。よく言われることですよね。実際、お腹がすくと血糖値が下がり、脳を動かすためのエネルギーが不足するので、集中力が下がってしまいます。
しかし、満腹状態になるまで食べ過ぎてしまうのも良くありません。満腹状態になると血糖値が上がり過ぎてしまい、眠くなってしまうのです。思い出してみてください。学生時代、昼休み後の5限目の授業で机に突っ伏して寝ていた同級生、きっといたはずです。
ご飯を食べ過ぎてしまうと勉強に集中できない原因となってしまいます。「腹八分目」を意識しましょう。また、お菓子やアイスの食べ過ぎにも注意してくださいね。
夏休みに勉強に集中できない原因② 勉強をやらされている感覚がある
長期休みで、毎日同じようなスケジュールで過ごしていると、だんだんモチベーションが下がってしまいます。そうすると、勉強を「やらされている」という感覚になってくるのです。
この「やらされている感覚」にならないためには、別の習慣に結びつけて勉強を行うことがポイントになります。例を出すと、朝起きたら顔を洗う→顔を洗ったら朝ごはんを食べる→朝ごはんを食べたら食器を片付ける→片付けたら勉強をする、のようなイメージです。
「Aの状態になったらBをする」という流れを作っていく。このように勉強も習慣化できると「やらされている感覚」になりにくくなります。
夏休みに勉強に集中できない原因③ 部屋の汚さ
部屋が汚いことは、多くの誘惑物が視界に入ってくるということです。特にスマホやゲーム、漫画は勉強にとって最大の誘惑物と言えるでしょう。誘惑物を隠すときには、机の上に乗せないことはもちろん、部屋を見渡したときに目に入らないように、箱の中にしまったり布をかけたりしておくことが大事です。
しかし、勉強をするためにまず部屋の掃除をして……なんてことをしていたら、いつの間にか1日が終わってしまった、といったこともあり得ます。学生時代のテスト勉強で、このような失敗をした親御さんも多いのではないでしょうか。私自身も学生時代、この手の失敗を何度も繰り返してきました。
そんな自分の経験も踏まえたうえで提案したい解決策は、子どもをリビングで勉強させることです。リビング学習には、親御さんがお子さんの学習を見守れることや、子どもがつまずいたりしたときにすぐに対応できるというメリットもあります。
「見守られている」という意識が少しでもあるだけで、子どもは一生懸命勉強に取り組んでくれるものです。「監視されている」と感じさせてしまうと、原因②で挙げた「勉強をやらされている感覚」になってしまうので注意してください。
サボらないように目を光らせて、だらけていたらすぐに叱る、そんな親御さんが多いようですが、これははっきり言って逆効果です。「頑張っている姿を応援する」という意識を忘れないようにしましょう。
まとめ|夏休みに勉強に集中できない3つの原因
以上3つ、親が知っておきたい「子どもが夏休みに勉強に集中できない原因とその対処法」でした。
言われてみれば当たり前に思えるかもしれませんが、意外と陥りがちなことなので、こうしたよくある原因とその対処法を知ったうえで、夏休みのお子さんの勉強をサポートしてあげてくださいね。
しっかり勉強して、2学期の飛躍につなげましょう!