子どもの成績が上がらない理由は?
子どもの成績が上がらない理由はいろいろありますが、なかでもありがちなのは、わかっていないのに授業が進んでいってしまうことです。まだよくわかっていないけど恥ずかしくてそれを言えないことや、馬鹿だと思われるのが怖くて質問できないなど、理由はさまざまです。また、わかったつもりになっているけど、本当はまだわかっていなかった、なんて子もいます。
いずれのケースでも、指導をする側がわかっていないことに気づいて、わかるまで教えてあげることが必要です。
特に「わかったつもり」が多い子の場合には、正しい「わかった」の感覚を身につけさせてあげなければいけません。なぜなら、家庭学習のときにも「わからない」問題を「わかったつもり」のまま放置することになってしまうので、ますます成績ダウンにつながってしまうからです。
子どもの「わかった」を確認する方法は?
子どもがわかっているかどうかを確認するためにはどうすれば良いのでしょうか。一般的なのは子どもに「わかった?」と問いかけて確認することですが、この方法は実は効果が低いです。なぜなら「わかりました!」という返事は、わかっていなくてもできるからです。
私も生徒の「わかりました!」に何度もだまされ授業を進めてしまい、何度悲しい思いをしたことか...生徒も悪気は無い場合が多く、責めることもできないのですが、成績アップのためにはこれではいけません。
本当にわかったかどうかを確認する方法の原則はシンプルで、「わかっていなければできないことをさせる」ことです。例えば、「なにがわかったのか、わかったことを説明させる」といったことが効果的でしょう。
ある算数の問題の解き方がわかったかどうかを確認したければ、
- 「どんなときにその解き方を使うと便利なのか」
- 「なぜその解き方で答えが求められるのか」
- 「他の解法との違いは何なのか」
といったことを説明してもらいましょう。
他にも例えば「類題や周辺知識を聞いてみる」というのも良いです。例えば
理科で
Q:「二酸化炭素と水を原料に光のエネルギーを使ってでんぷんを作る働きは?」
A:「光合成」
がわかったかどうかを確認したければ、
Q:「光合成ででんぷんを作る際の原料を2つあげよ」
というように逆から聞いてるなんて方法もあります。
このように、成績アップのヒケツはわからないところを放置せずに、わかるまでやるようにすること。これがいちばんです。あなたのお子さんにも正しい「わかった」の感覚を身につけさせてあげてくださいね。そのための方法として、今回ご紹介した「わかっていなければできないことをさせる」をぜひやってみてください。ただし、やりすぎると親子げんかになるのでご注意を!