「どの科目が得意か」も判断基準

 公立高校の受験では5教科の学力試験の得点に加えて9教科の調査書(内申点)も必要なので、全教科バランスよく学習することが求められる。裏を返せば、小学4〜5年の時点で国語・算数・理科・社会の中に好きな教科がなかったり、学校で習う範囲外の学習に意欲が持てなかったりするなら高校受験が向いている。

 特に、中学受験では算数に重きを置く学校が多い。もし算数が苦手なら、高校受験まで受験を延ばすのも有効な手段といえる。高校受験では英語がプラスされて、中学受験よりも算数(数学)の比重が下がるからだ。

 また、高校受験であれば、中高一貫校にありがちな中だるみは起こりづらい。緊張感を持って受験への意欲を保てる。中学受験で燃え尽きて、入学後に伸び悩むということも起こりにくい。「中学も高校も入ってからが重要だというのは同じです」(清水氏)

 先述の通り、中学受験よりも子どもの意思を反映した学校選びができる。こんな部活動をしたい、英語が学べる高校に行きたいなど、高校生活3年間で何をしたいかを親子で話す機会をつくるといいだろう。親は子ども主体の進路選択をサポートしたい。

<次回、「高校受験を目指す親子が知っておきたい基礎知識」は近日中に公開します。>