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偏差値が上がる中学校の特徴は? 2026年度入試の人気上昇校は? 

偏差値はなぜ変動するのか? 極端に動くのはどんな時?

 大多数の私立中学校は上下幅の差こそあれ、毎年偏差値が変わる。首都圏中学模試センターでデータサイエンスとAI分析を担当する鈴木達也氏は「偏差値40~50台(※1)の『中堅・中位校』の中には、前年度より5以上もレベルが上がる学校(入試回)が毎年出ます」と述べる。

 例えば、24年4月に開校した開智所沢の偏差値は、初年度の56(第1回・男女とも)から、翌25年度入試では67(同)まで11上昇した(※1)。

 サレジアン国際学園世田谷は24年度51(第1回本科・男女とも)が25年度は57に(同)、桜丘は24年度45(第1回・男女とも)が25年度は50に(同)、日本工業大学駒場は24年度45(第1回男)・44(同女)が25年度は53(第1回男)・50(同女)と、それぞれ5~8の上昇を見せている(※1)。

 新設校は言うまでもなく、伝統校が共学化、あるいは大学の系列校に入る場合のように、学校の体制が大きく変わった初年度や次年度は、志願者が集まりすぎて偏差値が急上昇するケースが見受けられる。特に共学化の影響は大きい。

 あるいは、桜丘や日本工業大学駒場のように、近年に大きな体制変更はなくとも「口コミによる評価」で偏差値が上がる場合もある(3ページ参照)。

 また、ある学校の偏差値に、前年度比プラス・マイナス1程度の微増・微減が見られるなら、それは「隔年現象」による変動と考えられる。

 前年度にその前の年より志願者数が減った学校は、今年度の「狙い目校」として志願者が集まりやすく偏差値が上昇する。逆の場合は下がる。このように、志願者数が1年おきに「増える年」と「減る年」を繰り返すのが隔年現象だ。

※1「首都圏模試データ 偏差値一覧2025年入試結果80%偏差値一覧」(首都圏模試センター)