2月1日と4日ではどちらの偏差値が高いか
入試日程によっても偏差値は変動する。例えば、東京や神奈川の場合、入試初日の2月1日午前入試と4日以降の入試では、どちらが翌年度の偏差値が高くなるか。
これについて鈴木氏は「2月4日以降の後半日程の偏差値の方が高くなる傾向がある」と説明する。前半日程で想定を超える合格者が入学手続きを行った場合、定員を考慮し、後半日程はどうしても合格者数を絞らざるを得なくなるからだ。さらに、この後半日程の偏差値上昇が、翌年度の偏差値を全体的に押し上げることもあるという。
ただし、初回入試は例外で「前年度と比べて急激に偏差値が上がることはなく、上がっても2~3程度」(鈴木氏)。初回入試は第一志望の受験生に受けてほしいと考えるのはどの学校も同じで、合格ラインを極端に上げることはない。
日程といえば、26年度は2月1日が日曜日となる「サンデーショック」の年だ。一部のミッションスクールの入試が2日に移動することで、例年とは異なる学校に人気が集まるケースもあり得る(『中学受験への道』第216回参照)。
女子学院、東洋英和女学院(A日程)、立教女学院、横浜共立学園(A方式)の26年度入試は2月2日に行われるが、私立中学全般に午後の入試が増えた影響もあって、15年の前回のサンデーショックと比べると、難関・上位校受験生の併願パターンは多様化している。
一例を挙げると、1日午後に1科目(算数または国語)入試を実施する上位校の山脇学園のように、入試回によっては志願者が増える可能性はあるが、中堅・中位校に関しては影響は限定的だろう。
