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本川裕の社会実情データ・エッセイ

日本のリオ五輪メダル数、人口比ではボロ負けだった!

本川 裕 [統計データ分析家]
【第9回】 2016年9月14日
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リオ五輪で日本は
過去最多のメダル数を獲得

 先月行われた夏季オリンピック・リオデジャネイロ大会では日本人選手の活躍で国中が大いに沸いた。金銀銅のメダル数についても何個獲得できたかが大きな話題となった。ここでは、少し冷静になって日本や各国が獲得したメダル数について評価してみよう。

 メダル数の評価については、何と比較するかで、大いに左右される。通常、参照されるのは、過去の実績値、目標値、予測値、外国の獲得数などである。まず、最初の3つとの比較について概観し、その後、外国との比較についてやや詳しく見てみよう。

 過去との比較をこれまで日本選手団が獲得した金メダル数とメダル総数の推移で見てみよう。今回、一番、目立っていたのは、メダル総数がこれまでの最多となった点である。

◆図1 夏季オリンピックにおける日本のメダル数

©本川裕 ダイヤモンド社 禁無断転載 拡大画像表示

 ソ連のアフガン侵攻に抗議し1980年モスクワ大会を西側諸国がボイコットしたのを受けて1984年のロサンゼルス大会では東側諸国が不参加だったのでロサンゼルス大会のメダル数は額面どおりには評価できない。

 ロサンゼルス大会を除いてこれまでの推移を大きくまとめると、高度経済成長を背景に、東京オリンピックを契機に盛り上がった競技スポーツ強化のおかげで10年程度メダル数の水準が高まっていたが、その後、1990年前後のバブル崩壊のあおりをうけ、また、プロ選手の出場が全面解禁された92年バルセロナ五輪以降の世界的な競技水準の上昇に後れを取ったため、1990年代に、一時期、メダル数はかなり落ち込んだ。

 ところが、2000年頃から、これではまずいと考えた官民の努力で、メダル数増に向けた選手育成や施設整備が継続的に実施され、その成果が徐々にあらわれて、リオでの過去最多という成果がもたらされたといえよう。

 なお、金メダル数については、東京、アテネの16個、ミュンヘンの13個には届かないが、それでも2桁に達している。

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本川 裕 [統計データ分析家]

統計データ分析家。立教大学大学院ビジネスデザイン研究科兼任講師。1951年生まれ。東京大学農学部農業経済学科卒業。同大学院単位取得済修了。(財)国民経済研究協会研究部長、常務理事を歴任。現在、アルファ社会科学(株)主席研究員。インターネット上で「社会実情データ図録」サイトを主宰。

 


本川裕の社会実情データ・エッセイ

本連載では、統計データの動きを独自に整理、グラフ化することによって、意外な社会の動きやわが国の状況を追って行きたいと考えている。もっとも堅苦しいものではなく、趣味的な個人の嗜好も含めたざっくばらんなものとしたい。体系的な思想というよりエッセイ形式で人間習俗(モラル)を観察したモラリストの伝統に連なれればと考え、連載タイトルにエッセイという用語を含めた。

 

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