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オヤジの幸福論

ゴールを意識して資産運用しよう

後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 所長]
【第57回】 2016年9月28日
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 去る5月に確定拠出年金(以下、DC)の改正法案が国会を通過し、2017年1月から個人型DCの加入対象が公務員や専業主婦にまで拡張され、原則、現役世代全員が加入できる制度になります。2014年に始まった少額投資非課税制度(NISA)では金融庁が中心となって積極的にプロモーションを実施した結果、利用者数が1000万人を超え一定の成功を収めたと見られていますが、厚生労働省はそれに続けとばかりに、現在個人型DCの普及に注力しています。個人型DCは、現時点では「拠出限度額が低い」「制度が複雑」などの問題点が残されていますが、長期的には個人型DCが国民にとっての主要な「自分年金」ツールとなるでしょう。

 ここで大事な点は、個人型DCが普及すれば、現役世代の多くが「自分年金」のために長期で資産運用する時代がくる可能性が高いということです。資産運用というと「富裕層やシニア層が余裕資金をさらに増やすために実施するもの」といったイメージが強いと思いますが、それが大きく変わることになります。当然、運用のゴール設定や投資期間も変わるので、あるべき資産運用の仕方も変わります。

 では、そのような“国民皆運用”ともいえる時代の到来に向けて金融機関は準備ができているのでしょうか? 現時点では富裕層やシニア層の資産運用がビジネスの中心ですので、残念ながら「自分年金」形成というゴールに対する適切なソリューション(運用商品)の開発やアドバイスが十分ではないように思います。

 今回は、そんな環境整備が十分ではない中で、オヤジたちを含む現役世代が、「自分年金」形成というゴールを達成するうえで注意しなければならない点に触れ、実際に現役世代がどのように「自分年金」を形成していくべきなのかについてお話しします。

ベンチマークに対する勝敗は投資家にとって重要なのか?

 今の資産運用ビジネスの習慣では、運用を評価する際の基準としてベンチマークを設定することが一般的なので、経験豊富なオヤジの皆さんの中には、投資信託を購入する際に“ベンチマーク”という言葉を見たことがある人も多いと思います。ベンチマークは本来、自分のゴールを代弁する自分固有のものを設定し、それとの比較で現在の進捗状況を測るために使われるべきものですが、実務においてベンチマークは、市場全体を表すインデックスやその組み合わせを用いることが一般的になっています。例えば日本株式に投資する場合、日経平均株価や東証株価指数(以下、TOPIX)になります。

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後藤順一郎 [アライアンス・バーンスタイン株式会社 AB未来総研 所長]

慶應義塾大学理工学部 非常勤講師。1997年慶應義塾大学理工学部管理工学科卒業。97年株式会社富士銀行(現 株式会社みずほ銀行)にて、法人向け融資業務に従事。2000年みずほ総合研究所に勤務し、主として企業年金向けの資産運用/年金制度設計コンサルティングに従事。06年一橋大学大学院国際企業戦略研究科にてMBA取得。同年4月アライアンス・バーンスタイン株式会社に入社。共著書に「企業年金の資産運用ハンドブック」(日本法令 2000年)、「年金基金の資産運用-最新の手法と課題のガイドブック-」(東洋経済新報社 2004年)などがある。

 


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年金支給が70歳支給になるかもしれない。公的年金ばかりか企業年金も怪しくなっている。銀行の金利も微々たるもの。平均寿命が延びるほどに老後が不安になってくる。自分で自分を守るためにどうしたらいいのか。オヤジの幸福のために自分年金について教えます。

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