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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

誰もが力を発揮するべくいつでも方向転換できる社会の構築が求められる

上田惇生
【第221回】 2010年12月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
1890円(税込)

 「自らの成長のためには、自らに適した組織において自らに適した仕事につかなければならない。そこで問題になるのは、自らの得るべきところはどこかである。この問いに答を出すには、自らがベストを尽くせるのはいかなる環境かを知らなければならない」(『プロフェッショナルの条件』)

 ドラッカーは、最初の仕事とは“くじ引き”だという。最初から自分に適した仕事に就ける確率は高くない。しかも、得るべきところを知り、向いた仕事に移れるようになるには数年を必要とする。

 われわれは、気質や個性を軽んじがちである。だが、気質や個性は、容易に変えられるものではないだけに、明確に理解することが肝要である。

 得るべきところはどこかを考えた結果が、今働いているところではないということであれば、次に問うべきは、それはなぜかである。

 組織の価値観、あるいは風土になじめないからか。もしそうであるならば、人は確実にダメになる。自ら価値があると考えるところで働くのでなければ、人は自らを疑い、自らを軽く見るようになる。

 したがって、今、喫緊に求められているのは、誰もがフルに強みを発揮できるよう、いつでも方向転換が可能な社会の構築である。具体的には、多様性を歓迎すべきものとして推進する採用政策と企業風土である。

 「自らがところを得ていないときには、辞めることが正しい選択である。出世はたいした問題ではない」(『プロフェッショナルの条件』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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