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China Report 中国は今

アニメ好き中国人エリート留学生が日中の未来を支える?

姫田小夏 [ジャーナリスト]
【第217回】 2016年9月29日
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学力が高く、日本に来てからもひたすら勉強に打ち込む中国人留学生が増えている。そんな彼らが日本を留学先に選んだ大きなきっかけが「アニメ」だ(写真はイメージです)

 北京大学、清華大学の滑り止めが日本のトップ大学――。東大、早慶を目指し、中国の成績優秀者が国境を越えて日本になだれ込んでくる時代になった。日本政府はこうした優秀な留学生が高度外国人材として日本に定着することを期待している。互いに補完し合える理想の関係が築けるのだろうか。

 今回のコラムに登場するのは、早稲田大学に留学する江蘇省出身の周浩然さん(21歳・仮名)である。中国共産党の早期指導者である陳独秀、李大釗などが早大に留学していたため、中国では「日本留学なら早大だ」と東大以上に根強い人気がある。憧れの早大に留学した周さんは現在、国際教養学部の4年生、マーケティングを勉強している。

朝に強い中国人留学生
勉学の“朝練”まで

 9月のある土曜日、筆者は周さんと新宿駅で待ち合わせをした。待ち合わせ時間の15分前、周さんからのメールが着信する。「今、着きました」――。遅刻、ドタキャンは当たり前の中国でさんざん苦い経験を重ねてきた筆者からすると、驚きの登場である。

 周さんとは朝9時の約束である。同じ早大生でも日本人学生ならたいてい寝ている時間帯だ。前日のサークル仲間との飲み会を引きずり、昼夜逆転というのが日本人学生の傾向でもあろうが、中国人留学生にとって早起きは苦ではない。周さんの時間割に、「1限目」の授業が選択されているのもそのせい。日本人大学生なら真っ先に敬遠する時間帯だ。

 「僕も含めて、中国人学生は比較的朝が強いです。中国には早朝7時の“朝練”を設ける大学もあるんですよ」

 大学側はこれを学習態度の加点にするため、学生たちも真面目に参加しているらしい。

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姫田小夏 [ジャーナリスト]

ひめだ・こなつ/中国情勢ジャーナリスト。東京都出身。97年から上海へ。翌年上海で日本語情報誌を創刊、日本企業の対中ビジネス動向を発信。2008年夏、同誌編集長を退任後、「ローアングルの中国・アジアビジネス最新情報」を提供する「アジアビズフォーラム」主宰に。語学留学を経て、上海財経大学公共経済管理学院に入学、土地資源管理を専攻。2014年卒業、公共管理修士。「上海の都市、ビジネス、ひと」の変遷を追い続け、日中を往復しつつ執筆、講演活動を行う。著書に『中国で勝てる中小企業の人材戦略』(テン・ブックス)、共著に『バングラデシュ成長企業 バングラデシュ企業と経営者の素顔』(カナリアコミュニケーションズ)。

 


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90年代より20年弱、中国最新事情と日中ビネス最前線について上海を中心に定点観測。日本企業の対中ビジネスに有益なインサイト情報を、提供し続けてきたジャーナリストによるコラム。「チャイナ・プラス・ワン」ではバングラデシュの動向をウォッチしている。

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