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トランプノミクスのカギ握る財源と共和党主流派との折衝

「週刊ダイヤモンド」2016年11月26日号特集「トランプノミクスの正体」より

週刊ダイヤモンド編集部
2016年11月22日
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トランプの経済分野での大風呂敷とも思える政策を実現するには、財源が必要だ。しかし、共和党主流派は支出拡大に消極的なため、袋小路に追いやられる可能性もある。

 五五〇〇億ドルの公共投資を掲げるトランプノミクス実現には、大きな財源が必要となる。しかし、一時的に財政赤字が膨らんでも、景気拡大による税収の増加分で解消可能というのがトランプの考えだ。

 その一環として打ち出しているのが、現行の35%から15%への法人税率引き下げと米国企業が海外で稼いだ利益の国内への還流(レパトリエーション)だ。還流させた利益には本来であれば現行の法人税率である35%が適用されるが、これを1回に限り10%にするという。米国企業が海外に置く2兆5000億ドルを国内に還流させれば、税収も増えるともくろむ。

トランプの政策はレーガノミクスになぞらえられることが多いが、結果を出せるのだろうか Photo:Cynthia Johnson/gettyimages

 減税で企業に投資を促し、その後の経済成長で税収が増える。この理屈は、1980年代に元大統領のレーガンが採用したラッファーカーブと同じだ。経済学者のラッファーがレストランの紙ナプキンに描いたカーブを基にした説明がレーガンの目に留まり「分かりやすい」と感動し、採用したといわれている。トランプの政策がレーガンのものと似ているといわれている理由はここにある。

 一方で、トランプの政策を実現すれば持ち出しばかりで、財政赤字は10年間の累積で11.5兆ドルほど拡大するという試算もある。

 いずれにしても、財源確保の鍵となるのは議会だ。

 2013年、米国の一部政府機関は閉鎖に追い込まれた。米国では政府が国債を発行して借金する金額の上限が決められている。その上限の拡大を大統領と議会が毎回、折衝するのだが、大統領のオバマと議会が折り合わず、大きな混乱を招いたのだ。

 今回の大統領選挙と併せて行われた議会選挙の結果、共和党は上下両院で過半数を握ったが、同党の主流派は財政拡大に慎重だ。その上、かなり多くの共和党の議員がトランプ不支持の考えを鮮明にしている。それだけに、債務上限の拡大ができず再び政府機関閉鎖という悪夢が頭をよぎる。

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