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「安かろう悪かろう」を変えたクラウドソーシング界の新旗手

待兼 音二郎
2016年11月24日
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クラウドソーシングの発展で
「安かろう悪かろう」が蔓延

 東京に初乗り350円のIT白タクが登場したらどうなるだろう?自家用のセダンやSUVを素人が運転し、支払いはアプリ経由のクレジット決済。運転手がプロではないので迎車指定場所に着いたつもりが微妙に地点がズレていて…なんてこともザラだが、なにより一般的なタクシー料金の半額以下というのが大きな魅力で、とりわけ急ぐわけではない終電後の帰宅需要はごっそりこの業態に持っていかれてしまい、それによる値崩れでタクシー業界全体が存亡の危機に立たされる――。

不透明な取引が横行した結果、発注企業と受注者双方が不利益を被る事態が増えたクラウドソーシングの世界に、希望の見えるビジネスモデルを掲げる企業が登場した

 荒唐無稽な話のようだが、それが現実に起きているのがWebデザインや記事、イラスト作成の分野だ。

 育児中の主婦やシニア層を含めた不特定多数の技術者を対象に発注が行え、スキルさえあれば無名の個人でもプロに混じって受注者になれる。そんなクラウドソーシングは一見理想の受発注マーケットであるかに思われたが、それが現実に招いたのは報酬相場とモラルの著しい下落だった。

 まずは市場拡大を優先させるためか、クラウドソーシング事業者がこぞって匿名での受発注を認めたことにより、企業が個人に発注する場所というよりも、一次受注者がさらなる下請けを探すのに便利な場としての性質が濃くなり、それによって「こんな単価では正直者がバカを見る」状況が到来した結果、粗製濫造が続出。さらにいっそう単価水準が低下するという、悪循環のスパイラルが発生したのだ。

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