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ずるい勉強法
【第13回】 2016年12月21日
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佐藤大和 [弁護士]

思考は悲観的に、行動は楽観的にする

一生勉強を続けていくということは、並大抵の努力ではできません。日々の活動をいかに変えていくか、そのためには、感情をうまく利用するといいでしょう。シリーズ6万5000部を突破した『ずるい勉強法』より、習慣化する方法をお伝えします。

感情をゆさぶり、習慣にする

 多くの人は、何か行動を起こす前に、こう考えるのではないでしょうか。

 「失敗したらどうしよう」
「うまくいかないかもしれない」

 新しいことを始めるときや、勇気を持って決断しなくてはならないような事態のときほど、人はこのように悲観的に考えてしまいます。その結果、行動できなくなってしまうことが多々あります。

 しかし、それでは自分の道は開けません。

 中国の兵法書の古典『孫子』のなかに、このような言葉があります。

 「将、吾が計を聴きて之を用うれば、必ず勝たん」

 万全な準備をしておけば、心配しなくても勝てるという意味だと言われています。

 つまり、準備の段階ではリスクに対する解決策を練りながら悲観的に考え、行動を起こすときは楽観的に動く、ということです。

 私自身も、日頃、このような思考で行動するようにしています。

 リスクについては、最悪のケースをとことん考えておきます。たとえば、「もし事務所の経営が失敗したら、みんなが離れていく」「離れていったら、事務所がなくなるかもしれない」「そうなったら、人から恨まれるかもしれない」などと、徹底的に悪いことをシミュレーションしておくと、たいていのリスクには動揺せずに対応することができます。

 また、そこまで自分を追い込むと、いわば「背水の陣」で、「そうならないためにも頑張らないと!」と、気持ちが奮い立ちます。

 とことん悲観的に考えたあとは、とことん楽観的に行動します。

 「ここまでリスクを考えて準備したのだから、まぁ、何とかなるだろう」という気持ちで飛び込むのです。そして、できるだけ成功するイメージを思い描くようにします。

 事務所を立ち上げたとき、私は「世界一の法律事務所をつくる」という大きな夢を掲げたものの、実際はお金も人脈もありませんでした。ですが、「最悪の場合は、破産すればいいや」と、楽観的に考え、夢に向かって飛び込んでいきました。もし何も行動せず飛び込まなかったら、今の私はいないでしょう。

 動かなければ何も始まりません。最初の一歩が次の行動につながります。「行動が行動を生む」のです。行動した結果、いいことがあったり、成功したりすると、人の脳にはドーパミンという快楽を感じる神経伝達物質が分泌されます。それにより、「もっと行動しよう!」と、次のステップへと続いていくのです。

 たとえば、みなさんがある有名な講師のセミナーに参加したとしましょう。話に感銘を受けたみなさんは、すっかりその先生のファンになりました。セミナーが終わって、「質問はありますか?」と投げかけられ、みなさんは躊躇します。

 「質問しなければわからないままだ」
「ここで質問をしなかったら、もう二度とチャンスはないかも」
「変なことを聞いて恥をかいたらどうしよう」

 しかし、このように考えて行動してみるのです。

 「勇気を出して質問したら、先生と親しくなれるかもしれない」
「恥をかいても、どうせ周りは知らない人ばかり。もう会うこともないだろう」

 すると、心がラクになり、「とりあえず質問してみよう!」という気持ちになります。そこでうまくいき、先生と親しくなれれば、さらにその先の行動にもつながります。

 ここで大切なのは、「最初から完璧を目指さない」ということです。
誰もが最初から100点を取ることはできません。最初は10点でも20点でもいいのです。続けていけば、少しずつでも確実に成果は上がっていきます。

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佐藤大和 [弁護士]

レイ法律事務所代表弁護士(東京弁護士会所属)
1983年生まれ。宮城県石巻市出身。高校時代、模試では偏差値30のダントツビリで落ちこぼれ。大学生になってから勉強に目覚め、2009年の司法試験に1回目で合格(民事系科目は上位5%以内で合格)。11年、弁護士となり、大手法律事務所を経て、14年4月、レイ法律事務所を設立し、経営者弁護士として、2016年1月には国内の法律事務所でTOP5%以内の事務所規模に成長させる。TBS「あさチャン!」、フジテレビ「バイキング」のコメンテーターのほか、NHK Eテレ「Rの法則」などに出演。フジテレビ「リーガルハイ」、テレビ朝日「グッドパートナー 無敵の弁護士」、日本テレビ「ヒガンバナ〜警視庁捜査七課〜」など数多くの人気ドラマの法的監修も手掛ける。15年9月には『ずるい暗記術 偏差値30から司法試験に一発合格できた勉強法』(ダイヤモンド社)を出版し、ニューヨークタイムズ、スウェーデンの新聞社など海外からも取材も受けるマルチ弁護士として活躍中。

 


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