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アマデウスたち

石川 遼
聖地オーガスタへ続く16歳の疾走

週刊ダイヤモンド編集部
【第50回】 2008年10月17日
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石川 遼
写真 加藤昌人

 173センチメートル、68キログラムのスリムな体を大きくしならせる豪快なフルスウィング。ドライバーの飛距離は300ヤードを超える。

 まだ体が出来上がっていない。無理をせず、方向性重視のフォームに改造すべきだと指摘する専門家もいる。だが、目指すのはスケールの大きなゴルフだ。

 「今はただ完璧なスウィングを追い求め、体の動きに細心の注意を払っている。球筋やまして勝敗を気にする段階ではない」。16歳の少年が見据える理想は、おとなたちの視線の先をはるかに超え、遠く、高い。

 誰も予想だにしなかったプロツアーでの奇跡の逆転勝利。ラウンド中、リーダーズボードのトップに自分の名を見つけても緊張はなかった。「ぎりぎりの勝負の場でしか体験できない空気」を楽しんだ。

 次のショットまで歩くときも、パットのラインを読むときも、第三者の目で自分の姿を見る。「常に客観的な視線を持つことで、自分をコントロールできるようになるかもしれない」。同時に、見られている自分に細心の注意を払っている。仕草一つで見る者を魅了する選手でありたい。王者タイガー・ウッズがそうであるように。

 2001年4月、米ジョージア州オーガスタ。25歳のウッズがマスターズを制する姿を、9歳のときに目に焼き付けた。20歳までにその聖地に立つことが、夢。技術的未熟を自覚しているからこそ、「今は1日もムダにできない」。夢への疾走が始まった。

(ジャーナリスト 田原 寛)

石川 遼(Ryo Ishikawa)●プロゴルファー。1991年生まれ。杉並学院高等学校在学。6歳でゴルフを始め、数々のアマチュアタイトルを制覇。2007年5月、史上最年少の15歳で、国内男子プロゴルフツアー優勝。2008年1月、プロ宣言。パナソニック所属。

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