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健康被害の可能性も?マイクロプラスチック問題とは

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2017年1月21日
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 私たちの暮らしを快適、便利にしてくれるプラスチック。でも、その破片が海に流れ出ていきものの体内に入り、近い将来、人間にも害がおよぶのではと心配されている。毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された、解説を紹介しよう。

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路上に捨てられたプラスチックのごみが、雨水に流され、川を下り、はるばる海の近くにたどりつき、満ち潮に乗って消波ブロックを越え、集まってきた(荒川の河口付近<東京都>)

 キミの持ち物にも、家にも、街にも、プラスチックはあふれている。日本語で「プラスチック」というと、文房具やおもちゃ、ペットボトルなどが思い浮かぶけれど、英語でポリ袋のことを「プラスチックバッグ」というようにレジ袋や化学繊維もプラスチック製品だ。

 プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)は加工しやすく、軽くて水をはじき、酸やアルカリなどの薬品にも強く、丈夫なうえに安い。多くの長所をもっているため、重宝されている。

 でも、水や薬品に強いという長所は、裏を返せば大きな短所にもなる。木材や紙、木綿などの天然素材は時間がたつと微生物によって「二酸化炭素」や「水」など、小さな「分子」に分解される。ところがプラスチックは、波の力や日光に含まれる紫外線によって細かく砕けても、長い間分解されない。5ミリ以下に砕けたものは「マイクロプラスチック」と呼ばれ、世界で大きな問題となっている。

気象庁が日本から1千キロ離れた太平洋上で採取した「マイクロプラスチック」

 道端に捨てられたペットボトルやレジ袋などは、雨に流されて川に入り、河口や海岸で破片になり、やがて海に流れ出ていく。そして今、世界中の海にマイクロプラスチックが漂っている。海を生活の場とする海鳥や、クジラなどのほ乳類、ウミガメ、魚介類などのいきものは、エサと一緒に、あるいはエサと間違えてマイクロプラスチックを食べてしまう。

 北海道大学の研究チームによると、北太平洋で捕獲した124羽の海鳥ハシボソミズナギドリのおよそ9割の胃からマイクロプラスチックが見つかったという。また、東京農工大学の高田秀重教授の研究チームが2015年、東京湾で取ったカタクチイワシ64匹の胃や腸の中を調べたところ、約4分の3にあたる49匹から計150個のマイクロプラスチックが見つかった。

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