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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

イノベーションの第一歩は陳腐化したものを
計画的に捨てることである

上田惇生
【第234回】 2011年3月28日
著者・コラム紹介バックナンバー
ダイヤモンド社刊
2520円(税込)

 「イノベーションは市場に焦点を合わせなければならない。製品に焦点を合わせたイノベーションは、新奇な技術は生むかもしれないが、成果は失望すべきものとなる」(『マネジメント[エッセンシャル版]』)

 イノベーションは、新しく優れた製品の創造、あるいは新しい利便性や新しい欲求の創造であることもある。昔からある製品の新しい用途開発であることもある。

 冷蔵庫を食物の凍結防止用としてエスキモーに売り込むことに成功したセールスマンは、新しいプロセスや製品を開発した者と同様、イノベーションの担い手である。

 イノベーションは、事業のあらゆる局面で行なわれる。設計、製品、マーケティングのイノベーションがある。価格や顧客サービスのイノベーションがある。組織や手法のイノベーションがある。

 また、イノベーションは、あらゆる企業において行なわれる。それは、生産や技術の現場におけると同様、銀行や、保険会社や、小売店において行なわれる。

 市場志向であるがゆえに、イノベーションの戦略は、既存のものはすべて市場において陳腐化することを前提とする。したがって、イノベーションの戦略の第一歩は、古いもの、死につつあるもの、陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。

 「イノベーションを行なう組織は、昨日を守るために時間と資源を使わない。昨日を捨ててこそ、資源、特に人材という貴重な資源を新しいもののために解放できる」 (『マネジメント』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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