続けて、「パートさん」の周囲の人間関係として「来店されるお客様、友達関係、身内関係、仕事関係、ご近所さん、その他」と6項目が挙げられ、「身内関係が基礎票となるが、(中略)前職からの大口注文や、サークル活動を通しての注文のケースなどがある」

 そして、「アルバイトさん」の周囲の人間関係は「ご両親、親戚関係、大家さん、先生・教授、友達の親御さん、他のバイト先」が挙げられ、「パートさんに比べ難しく思えるが、一人2件平均で販売できれば、20人で40件となる。(後略)」とある。

 同じマニュアルには恵方巻きやお歳暮、クリスマスケーキなど8商品について、地区平均、トップ店舗、ワースト店舗の売上額とトップとワーストの差額が掲載されている。資料ではこれら予約商品の合計が平均で126万円、クリスマスケーキはなかでも従業員の年齢の幅なく取り組める商材で、「学生従業員の戦力化の切り口にすることもできる」と書かれている。

 このコンビニチェーンでは、2014年と2015年には、夏ギフト(お中元)とお歳暮の販売個数の全国上位500店舗を販売金額とともに公表し、競わせている。

コンビニオーナーも
ノルマがつらいという構造

 コンビニのフランチャイズ契約をしたオーナーは、常にこうした競争にさらされている。イベント関連商品への取り組みに参画しなければ、「本部からフランチャイズ契約を切られるのではないか」という不安があるため、積極的に取り組んでいる姿勢を見せざるをえない。前述のように、恵方巻きなどは本部から一括納入の買い切り商品であるため、返品もできない。

 また、本部に支払うロイヤリティ(本部の商標やノウハウを使い、支援を得る代わりに本部に支払う対価、上納金)を払うと、利益が出にくいという実情もある。ロイヤリティは本部が土地建物を準備する場合は、40~70%と、支援体制や売上げに応じてまちまちだが、売上が低ければ経営難、売上が伸びても累進的にロイヤリティ率が上がるので、楽になるわけではない。