ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
街歩きがもっと面白くなる!東京23区の商店街―データでわかるパワーと魅力

港区の商店街――ブランド地域の「歴史の厚み」がもたらす、都心には見られない商業トレンド

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長],小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],東京23区研究所,フィルモア・アドバイザリー
【第17回】 2011年4月13日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 まだ六本木ヒルズができる前のこと。こんな小話があった。

 憧れの六本木に初めてやってきた人が、高速道路が頭上を覆う六本木の交差点に立って聞きました。「あのー。六本木はどこですか」――。

 「人は見た目が9割」ではないが、商店街にも見た目の「らしさ」は大切だ。ただ当然のことながら、中身に応じてあるべき「らしさ」の姿は変わる。時代を先取り、変化を続ける港区に、商店街らしさの最前線を探しに行こう。

総小売販売額は都心に比べて格段に低い
飲食店抜きに語れない港区の商業とは?

 都心・副都心の商業集積には、1つのパターンがある。百貨店に代表される大型店が中心になって、商業の集積が作られるという形だ。その百貨店が港区にはない。

 大型店の位置付けも、他の都心・副都心区に比べて格段に低い。総小売販売額に占める大型店販売額の割合は、豊島、新宿、中央、渋谷、千代田の各区がベスト5に名を連ねるなかで、港区はデータが公表されている21区中、下から2番目の低さである。

 そもそも港区には、小売業の大集積地がない。23区の商業集積地区別小売販売額は、1位の新宿駅東口以下16位までの全てを、港区を除く都心・副都心5区が占める。このランキングに港区が最初に顔を出すのは、青山通り・表参道の26位。ちなみに、新橋駅西口は39位、品川駅西口は45位、お台場が78位。赤坂・一ツ木と六本木に至っては、90位台である。

 ただし、このデータには港区を代表する業種が入っていない。飲食店だ。飲食店数は23区中1位で、その過去5年間の増加率も1位となっている。食事主体の一般飲食店は、店舗数、増加率ともダントツの1位。飲酒メインの遊興飲食店は、店舗数こそ銀座の中央区、歌舞伎町の新宿区をわずかに下回るものの、増加率はやはり1位である。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長]

一般社団法人東京23区研究所所長。東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。

小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

フィルモア・アドバイザリー

2006年11月、海外機関投資家向けの独立系リサーチ会社として設立。現在は数値データのグラフ化・共有サイト「vizoo」、グラフ投稿サイト「Figit」の運営を行うほか、メディア向けにグラフを用いた特集記事等を配信。
フィルモア・アドバイザリー


街歩きがもっと面白くなる!東京23区の商店街―データでわかるパワーと魅力

世は空前の「街歩き」ブーム。老若男女を問わず街歩きの人気スポットとなっているのが、古きよき時代の風情が漂う商店街だ。世界一の都市圏である東京と、その中心となる23区。それぞれの区の「区民性」も異なれば、そこに根付く商店街にも、それぞれ別の「顔」がある。そんな商店街のなかには、廃れるどころか新しい時代のニーズを採り込み続け、絶えず進化し続けているものも少なくない。本特集では、その区に住む人、その区を訪れる人を惹きつけて止まない商店街にスポットを当てて、そのパワーと魅力について、区や商店街に関連したデータと共に紹介する。東京の街歩きを楽し見たい人は、必見!

「街歩きがもっと面白くなる!東京23区の商店街―データでわかるパワーと魅力」

⇒バックナンバー一覧