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もし親に何かあったらあなたの生活はどうなるか?
【第5回】 2011年5月11日
著者・コラム紹介バックナンバー
村田裕之 [村田アソシエイツ株式会社代表取締役/東北大学特任教授]

親の判断能力は十分でも…
身体が不自由になってしまったら

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 親の判断能力は十分でも、何らかの理由で身体が不自由になり、日常生活に不便を来す場合もあります。こうした場合に備えるのが「財産管理等委任契約」です。

 これは、自分の財産の管理やその他の生活上の事務の全部または一部について、代理権を与える人を選んで具体的な管理内容を決めて委任する契約です。任意代理契約とも呼ばれ、民法上の委任契約の規定に基づきます。財産管理等委任契約は、当事者間の合意のみで効力が生じ、内容も自由に定めることができます。

 第4回で取り上げた任意後見契約と財産管理等委任契約との違いは、任意後見契約は判断能力が不十分になった場合に利用できるものですが、財産管理等委任契約は本人の判断能力が十分で、「身体が不自由になった場合」に利用できる点です。

財産管理等委任契約が
必要な理由

 たとえば、あなたの親が脳梗塞で倒れ、身体が不自由になり、車イス生活になったり、後遺症で言葉がうまく話せなくなったり、字が書けなくなったりすると、本人による財産管理は事実上できなくなります。こうした場合、身近に家族がいる場合、以前なら家族に頼んで銀行預金の引き下ろしなどができました。

 ところが、金融機関等では「本人確認法」施行以来、本人でなければ家族でも預貯金が簡単に引き出せなくなりつつあります。もちろん、ちゃんとした委任状があれば第三者でも金融機関での手続きはできます。しかし、預金を下ろすなどの日常の事務手続きのたびに、いちいち委任状を作成するのは大変面倒です。

 一方、任意後見契約を結んでいたとしても、判断能力が十分ある場合は、契約を発効させることができません。そこで、日常の事務手続きは信頼できる誰かが包括的に代行できるよう委任契約を結んでおくと便利です。それが財産管理等委任契約です。

 第4回で述べたとおり、任意後見契約とセットで契約を結び、移行型の契約とすることで、寝たきりや認知症が進行した場合にも継続して財産管理が支援されます。

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村田裕之 [村田アソシエイツ株式会社代表取締役/東北大学特任教授]

新潟県生まれ。1987年東北大学大学院工学研究科修了。日本総合研究所等を経て、02年3月村田アソシエイツ設立、同社代表に就任。06年2月東北大学特任教授、08年11月東北大学加齢医学研究所 特任教授、09年10月に新設された東北大学加齢医学研究所スマートエイジング国際共同研究センターの特任教授に就任。エイジング社会研究センター代表理事。わが国のシニアビジネス分野のパイオニアであり、高齢社会研究の第一人者として講演、新聞・雑誌への執筆も多数。
 


もし親に何かあったらあなたの生活はどうなるか?

あなたの親は70歳を過ぎていますか? まず、親が70歳を過ぎ元気なうちにやるべきことは、親が将来、認知症になったり、要介護や寝たきりになったときの備えと、亡くなった後のトラブル予防です。

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