サイコパスに出会ったら、
わかりやすいメリットを提示して近づきすぎない

トランプ大統領も『サイコパス』?!<br />中野信子×佐々木圭一(後編)中野 この本を読んでくださった方の感想も、「身近にいるあの人が、もしかしたらそうなんじゃないかと思って読みました」というものが多くて。そして、今までに2人、「間違いなく自分に当てはまる」というものもありました(笑)

佐々木 日本でも1%いるということは…普通のオフィスビルでいえば、1フロアに1人ぐらいはいるということになりますね。「あの人、何でこんなことするんだろう」という人がたまにいるけれど、その理由がわからないから怖い。この本で、理由がわかったことがすごく新鮮で、収穫でした。そして、こういう知識を持っていくことは大切で、誰もが知っておくべきことだと。だって、100人に1人ということは、人生においてかなりの確率で一度は出会うということじゃないですか。

中野 そうなんです。この本を読んでくださった方の感想も、「身近にいるあの人が、もしかしたらそうなんじゃないかと思って読みました」というものが多くて。そして、今までに2人、「間違いなく自分に当てはまる」というものもありました(笑)

佐々木 そりゃいますよね(笑)。

中野 1人は編集者で、1人はジャーナリストでしたけれど(笑)、やっぱり多いのかな、マスコミって。あとは、経営者にもすごく多いと言われますね。経営者だけを切り取ると、25人に1人~5人に1人というデータもあります。

佐々木 目立っている経営者の方は、そういう部分を活かしているのでしょうね。…最後に、サイコパスの人に出会ったら、こうすべきというアドバイスはありますか?

中野 わかりやすいメリットを提示して、近づきすぎないことです。例えば、「自分によくすると、こういうメリットがあります。だから悪いことをしないでね」と示す。プーチン大統領とトランプ大統領の関係って、これに近い気がするんです。お互いにメリットを提示し合っていて、とても良好な関係に見えますが、お互いに情に流されない。

佐々木 確かにそうですね。ちなみに、気づかないうちに近づきすぎてしまったら…?

中野 近づきすぎてしまったら、もう食われる覚悟で(笑)。