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実録 さぬき“町おこし”プロジェクト
【第2回】 2011年5月16日
著者・コラム紹介バックナンバー
佐々木繁範 [リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント]

いまさら面倒、やるだけ無駄…当事者意識ゼロ。
「これが、地方の現実なんです」

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多くの地方都市同様、過疎化・少子高齢化が進むさぬき市。これといった名産品のない町で(残念ながら、うどんは香川県西部が本場)、全国に通用するような土産品の「まんじゅう」を開発する起死回生のプロジェクトが始まった。

 新しい土産品を開発するには、まず、誰が何を得意としているかを把握する必要がある。私はプロジェクトの皮切りとして、商工会員の菓子事業者たちに聞き取り調査を行なうことにした。

 和菓子屋という話を聞いていたのに、どの店もショートケーキやシュークリーム、はては駄菓子まで並べて売っていた。昭和の昔、全国どこの町にもあった「よろず菓子屋」といった風情である。

和菓子、洋菓子、駄菓子……どこにでもある商品を所狭しと並べた店内。

 地元の半径数キロの住民の、結婚式の引き菓子から来客時のお茶請けまで、あらゆるニーズを満たそうとすれば、そのような品揃えになってしまうのかもしれない。都市部の菓子店が競争の波にさらされ、専門店として洗練されていったのに対し、さぬきの店はどこも時が止まったようだった。

 しかし、今回の狙いは全国展開である。どの観光地にもありそうな土産菓子ではなく、さぬき市ならではの特徴があり、訪れた人々があえて手に入れたくなるようなものでなければならない。

 私が外部の専門家としてきることは、そんな土産品の開発に向けて、事業者の隠れた持ち味を引き出し、強みを磨き上げることである。しかし、聞き取り調査の結果は惨憺たるものだった。

 最初に訪問した和菓子店の店主は、こう言ってのけた。

 「何社かのお菓子を詰め合わせて、土産物にすればええのと違うか?」

 私は耳を疑った。「どういうことですか?」

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佐々木繁範 [リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント]

リーダーシップ・コミュニケーション・コンサルタント。ロジック・アンド・エモーション代表。
1963年福岡県北九州市生まれ。1987年に同志社大学経済学部を卒業後、日本興業銀行に入行。1990年にソニー株式会社に入社。盛田昭夫会長の直属スタッフとして企業外交を補佐、その間にスピーチ・ライティングを学ぶ。1995年から97年までハーバード・ケネディ・スクールに留学、公共経営学修士号を取得。帰国後、2001年まで出井伸之社長の戦略スタッフ兼スピーチ・ライターを務める。ソニーでは計100本以上のスピーチ・サポートを手がけると ともに、IT戦略会議の議長補佐として、IT国家戦略の策定にも携わる。その後、数社にて経営改革に携わり、2009年に経営コンサルタントとして独立。リーダーシップとコミュニケーションを専門とし、経営者やリーダーの組織求心力と影響力の向上を実現するためのメッセージ発信を支援している。ホームページ:http://www.sasakinet.jp
著書に『思いが伝わる、心が動くスピーチの教科書』(ダイヤモンド社)がある。


実録 さぬき“町おこし”プロジェクト

これといった名産品もなく、過疎化の進むさぬき市で町おこしプロジェクトが始まった。カネも知恵も他人任せの依存体質から脱却し、全国に誇れる土産物の開発へ。町おこしに携わった経営コンサルタントが、紆余曲折、地方都市の自立の軌跡を赤裸々に紹介する。

「実録 さぬき“町おこし”プロジェクト」

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