ど素人の堀口さんが不動産投資の本を読んでマネした手法のひとつが「鬼のような指値」。物件を徹底的に安く買うことで、その後のリフォームや客付けなどが容易になるといいます。素人ではなかなか成果が出ない値引き交渉を成功させる秘訣は何か? 「鬼のような指値」のコツと、それをさらに進化させた5つの応用手法を紹介します。(連載第1回はこちら)
最初は成功者の教えを忠実にやってみよう
すぐに成果は出なくても、結果はきっとついてくる
始めたばかりの頃は、成功者の不動産投資本の内容を忠実にやるとうまくいきます。
成功者の中でも、自分が納得できる手法を使っている人の本がいいでしょう。私の場合は加藤ひろゆきさんの『ボロ物件でも高利回り 激安アパート経営』でした。
忠実にやるというのは、すべてそのとおりにするということではなく、不動産投資本の要点を書き出し、それに沿った行動をするということです。
私も最初は、加藤さんの本にある「鬼のような指値」に徹底的にこだわり、市街化調整区域内にある、ミニ開発されたおかしな戸建などを見に行き、290万円の価格に対し70万円という指値を入れました。
自分でつくったような細いコンクリートの長い道の向こうに、戸建がポツンとある変な立地です。その細い道は、車の幅くらいしかありません。
トイレは汲み取り式、水道はなくて井戸水という、訳のわからない仕様でした。
そのほかに380万円の戸建に対し110万円の指値、150万円の戸建に対して50万円の指値など、自分で納得がいく価格で値引き交渉をしていったのです。
でも、どれも価格交渉はできずに玉砕しました。
価格交渉に慣れないうちは、不動産屋の営業マンの捨て台詞で心が傷ついたりしますが、別に不動産屋の営業マンが納得した価格で成功するわけではないので、まったく気にする必要はありません。
すぐには成果が出ませんでしたが、このように妥協なしで、加藤さんの手法を厳格に貫いた物件探索をしていったことで、結果的には、利回り64%のメガ利回り物件に出会うことができました。
いくら値引き交渉をしても、目標価格が厳しくないと、普通の利回りになってしまったりします。ボロ物件の場合には空室期間が長いので、収益スピードに深刻な影響が出ます。
投資スピードを考えると、妥協なしに「鬼のような指値」をやってよかったと思っています。
毎日、ネットで物件を検索し、お手ごろな物件を土日で内覧して、欲しい値段で買付証明を入れる。それが、加藤さんの本を読んで習得した重要な要点です。
単純ですが、この中にボロ不動産投資でのポイントが散りばめられています。