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脳疲労が消える最高の休息法
【第5回】 2017年5月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
久賀谷 亮

頭を空っぽにしようとすると、「脳の疲労」には逆効果!?
マインドフルネスでいちばん大切なこと

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「雑念を消す」のが目的ではない

久賀谷 亮(くがや・あきら)
医師(日・米医師免許)/医学博士(PhD/MD)。イェール大学医学部精神神経科卒業。日本で臨床および精神薬理の研究に取り組んだあと、イェール大学で先端脳科学研究に携わり、臨床医としてアメリカ屈指の精神医療の現場に8年間にわたり従事する。現在、ロサンゼルスにて「TransHope Medical」院長として、マインドフルネス認知療法やTMS磁気治療など、最先端の治療を取り入れた診療を展開中。臨床医として日米で25年以上のキャリアを持つ。趣味はトライアスロン。著書に『世界のエリートがやっている最高の休息法』『脳疲労が消える 最高の休息法[CDブック]』(ダイヤモンド社)がある。

これだけのことなのですが、おそらく1分もしないうちに、あなたの心のなかには雑念が浮かんできます。呼吸に意識を向けていたはずなのに、いつのまにか別のことを考えています。
仕事のことや家族のこと、「このあと何を食べようか」とか「あれは言いすぎたな」とか「何分経っただろうか」とか……とにかくありとあらゆる雑念が、とりとめもなく浮かんできます。脳内ではDMNが動いているわけですから、それはまったくもって自然なことです。

 「私って雑念だらけの人間で、すぐにほかのことを考えてしまってダメなんです」

マインドフルネスを体験した人のなかには、こんなことを相談してくる人がいます。こういう方は、このメソッドのことをちょっと誤解されているのだと思います。
マインドフルネスは雑念を消すための修行ではありません。むしろ、雑念が生まれることを前提に設計されたスキルなのですから、意識が別の考えに流されても、自分を責める必要はまったくないのです。

ではどうすればいいのか? やることは2つです。
まずは、雑念が浮かんできたという事実に“気づく”こと。
そしてそのあと、やさしくゆっくりと“呼吸に注意を戻す”ことです。

どれだけ呼吸に意識を戻しても、おそらく雑念は何度も浮かんでくると思います。それでもやることは同じ。10回流されれば10回戻す、100回流されれば100回戻す。これだけのことです。雑念が浮かぶ回数が多かろうと少なかろうと、気にする必要はありません。

呼吸は意識の錨です。
広大な海に浮かんでいるあなたの意識の周囲には、大小さまざまな潮の流れ、大波、強風といった雑念がやってきます。そのたびに、意識は流されそうになりますが、錨があれば大丈夫です。呼吸さえ見失わなければ、遠くまで流されることはありません。

繰り返しますが、雑念を消すことが目的ではありません。むしろ、いかに自分の心が“雑念まみれ”なのかを、まず知ることが収穫です。
脳疲労を抱えている私たちは、いつも雑念の存在に気づくことなく、それらに流されるがままになっています。「気づく」だけでも大きな前進なのです。

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    久賀谷 亮(くがや・あきら)

    医師(日・米医師免許)/医学博士
    イェール大学医学部精神神経科卒業。
    アメリカ神経精神医学会認定医。アメリカ精神医学会会員。
    日本で臨床および精神薬理の研究に取り組んだあと、
    イェール大学で先端脳科学研究に携わり、
    臨床医としてアメリカ屈指の精神医療の現場に8年間にわたり従事する。
    そのほか、ロングビーチ・メンタルクリニック常勤医、ハーバーUCLA非常勤医など。

    2010年、ロサンゼルスにて「TransHope Medical」を開業。
    同院長として、マインドフルネス認知療法やTMS磁気治療など、
    最先端の治療を取り入れた診療を展開中。
    臨床医として日米で25年以上のキャリアを持つ。

    脳科学や薬物療法の研究分野では、
    2年連続で「Lustman Award」(イェール大学精神医学関連の学術賞)、
    「NARSAD Young Investigator Grant」(神経生物学の優秀若手研究者向け賞)を受賞。
    主著・共著合わせて50以上の論文があるほか、学会発表も多数。趣味はトライアスロン。


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