特に都市機能麻痺による生命の安全確保するため、電気で作動する様々な医療機器、生命維持装置、透析器、福祉施設における介護機器などの物理的な電気回線を非常電源装置に切り替える具体的な訓練や、非常電源装置の使用電力量による燃料消費時間の算出、ガソリンやディーゼルなど、非常電源装置を継続運転するための燃料備蓄量の算出と備蓄場所の安全確保が必要だ。

 また、行政サービスの継続に必要な住民情報・通信機器を、コンセントやネット回線に繋がれていないパソコンにすべてのデータバックアップ体制を行っておくことで、重要データを失う事態を回避することや、基礎自治体は住民台帳などの紙媒体で行政対応するための準備や仕組み作りなどが重要となってくる。

 EMP攻撃を受ける前の事前対策と、受けた後の初動機対応等から、復興までを各地方自治体で専門家を集めてワークショップをしてみるとさらに具体的な対策案やマニュアルができると考える。

 EMP攻撃についての文献は、1961年から日本語で発表されているが、現時点では下記の資料が最も新しく、自治体における対応についての参考文献として有力だと思われる。

■「第4の戦場かそれともグローバル・コモンズか――米中の宇宙空間の軍事化防止策を中心に
(大阪大学国際公共政策研究科教授/竹内 俊隆)

■「核兵器攻撃被害想定専門部会報告書
(広島市国民保護協議会 核兵器攻撃被害想定専門部会部会長/葉佐井 博巳)

■「ブラックアウト事態に至る電磁パルス(EMP)脅威の諸相とその展望
(防衛省防衛研究所政策研究部防衛政策研究室主任研究官/一政 祐行)

■「北朝鮮のミサイル問題と我が対抗戦略
(中央学院大学社会システム研究所客員敎授、韓國航空宇宙法学会名誉会長、中国北京理工大學(BIT)法学院兼任教授、印度Gujarat国立法科大学校名誉敎授/金 斗煥)

サニーカミヤ/一般社団法人日本防災教育訓練センター代表理事。防災コンサルタント、セミナー、講演会など日本全国で活躍中。元福岡市消防局レスキュー隊小隊長。元国際救急援助隊所属。元ニューヨーク州救急隊員。台風下の博多湾で起きた韓国籍貨物船事故で4名を救助し、内閣総理大臣表彰受賞。人命救助者数は1500名を超える。世田谷区防災士会理事。