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「採用の神さま」のイマドキ日中就活ルポ 小畑重和

中国人大学生はこの10年で約7倍に激増!
“超買い手市場”を生き抜く過酷な学生生活の実態

小畑重和 [(株)トランセンド アジアHRプロジェクト顧問]
【第4回】 2011年10月21日
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 皆さん、こんにちは。自分で言うのもなんやけど、「採用の神さま」小畑重和です。

 えー、今回はお待ちかね?の中国人学生の就職活動事情をご紹介していきたいと思ったのですが、その前に…。

 その前にばっかりですけど、今回は今の中国人大学生について考察しておきましょう。彼らがどんな人物かを理解するために、生まれた時代、取り巻く環境など、バックグラウンドをじっくり整理したいと思います。

「一人っ子政策」と「211工程」により
大学生は約7倍の700万人に激増!

 まずは「一人っ子政策」から。

 中国政府は人口の増加を抑制するために、1979年に「計画生育政策(一人っ子政策)」を施行しました。現在の大学生は、基本的には一人っ子(のよう)です(学生に聞くと、「罰金を払えばいい」とか、南の広東省は緩いとか、最近は一人っ子同士の夫婦なら2人までOKとか、いろんなパターンがあるようですが…)。

 両親とその双方の祖父母、計6人からの愛情を一身に受け、甘やかされて育てられるので「小皇帝」「小公主」などと揶揄される話はよく聞きますよね。

 そのためでしょうか。両親・祖父母との心情的結びつきが極めて強く、進学や就職に対する親の助言や干渉、そしてその影響力は日本以上です。また、子どもが親を思う気持ちも、日本より断然強く「就職した街に親を呼んで一緒に住みたい」とか、「働いて稼いだら親に家を買ってあげたい」など、日本では最近、とんと聞かれない話が学生の口から出てくることもあります。

 そして、もう1つ重要なのが「国策による学生数の増加」です。

 これは第1回でも書きましたが、1990年代に策定された「211工程」(全国から選んだ98の大学を重点大学と定め、21世紀に大きく発展させるため、優先的に経済的援助を行う)によって、大学生数が激増しています。2009年度の卒業者数は2000年度の約7倍に当たる700万人弱とか800万人とか。この大学生の著しい増加が就職難を引き起こして、蟻族を生んだりしているんですよね。

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小畑重和 [(株)トランセンド アジアHRプロジェクト顧問]

1959年京都市生まれ。82年京都大学法学部卒。同年リクルート入社。入社後、10年間、人事採用担当・責任者として、高成長期のリクルー トの採用をささえる。キャリアスクール「i-Company」校長、リクルートエージ ェントの採用部長を経て、現在、主に北京で中国人大学生を採用する(株)トランセンド AHRP事業顧問。公式サイトhttp://obatashigekazu.net/


「採用の神さま」のイマドキ日中就活ルポ 小畑重和

「第二次就職氷河期」と呼ばれ、学生たちの就職難が問題視されている日本。その一方で、中国進出やグローバル化を視野に入れた多くの企業が熱い視線を寄せるのが中国の学生だ。本連載では、これから一層注目を集める中国の就活事情を明らかにするとともに、日本人の学生が彼らに負けないための処方箋を探る。

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