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IBMが本気で取り組む
「デザインシンキング」の現場

大河原克行
【第158回】 2017年10月17日
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デザインシンキングとは何か

 米IBMが、「デザインシンキング」(Design Thinking)の手法を、モノづくりや戦略立案に活用し、すでに5年が経過している。

 同社ではIBMのジニー・ロメッティ会長兼社長兼CEOの号令によって、2012年に「IBMデザイン」と呼ぶ組織を設置。いまでは、デザインシンキングが同社のなかに広く浸透している。IBMデザインのフィル・ギルバートゼネラルマネージャーは、「デザインシンキングなしには、IBMは、顧客に向き合う製品やサービスを創出できないばかりか、経営戦略も立案できない」と言い切る。

 デザインシンキングは、IBMをどう変えたのか。

 デザインシンキングは、もともとデザイナーが持つ発想やプロセスなどの手法、あるいは考え方の基礎となるフレームワークを取り入れることで、モノづくりや経営のプロセスに反映。企業や顧客が持つ課題解決などを図るものだ。シリコンバレーの企業をはじめ、欧米の多くの企業で導入している手法で、IBMが全社規模でこの手法を導入したのは、いまから5年前と、比較的早い時期だったといえる。

 デザイナーは、単に製品デザインに関わるだけでなく、プロジェクト発足時から、デザイナー視点で、モノづくりや経営戦略の立案などに関わることになる。

 IBMの場合、8人のエンジニアに対して、デザイナー1人という割合で、プロジェクトチームを編成。それにあわせて、デザイナーを1000人雇用する計画を打ち出している。いまや、重要なすべてのプロジェクトに、デザイナーが参加しているというわけだ。

 そして、約8万人の社員が「デザインシンカー」(Design Thinker)というバッジを持ち、デザインシンキングを意識した活動を行っている。

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1965年東京都出身。 IT業界専門紙「BCN(ビジネス・コンピュータ・ニュース)」で編集長を経て、現在フリー。IT業界全般に幅広い取材、執筆活動を展開中。


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