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ワークス研究所の労働市場最前線

シニアで幸せな働き方をするためのヒントとは
背景には「企業規模」と「専門性」があった

笠井恵美 [リクルートワークス研究所主任研究員]
【第22回】 2011年11月24日
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 ワークス研究所では、今年の9月、40代〜70代の有業無業を含む男女4800人を対象としたインターネット調査を行った。ミドル層やシニア層の働くことへの意欲や意識を実態とともに把握することが目的だ。

 その結果、40代がもっとも苦しい時期を過ごす一方、高齢になるほど仕事への満足度が高まっているということがわかった。

 なぜ、高齢になるほど仕事への満足度が高まっているのか。

 急速なピッチで進む高齢化、さらに年金支給開始年齢の引き上げ議論や職業寿命の伸長といった環境の中、年を重ねながらよい働きを続けるにはどうしたら良いのか、データとともにそのヒントを探りたい。

心身ともに擦り切れる40代
充実感とやりがいを得る70代

 次ページの図表1および2は、40代〜70代の男女それぞれの現在の仕事の特徴を示したものである。4800人に調査したなかで、現在仕事をしている男性1662人、女性1133人に各項目を尋ね、「あてはまる」「ややあてはまる」と回答した割合を合計したものである。

 まず、男性のデータでは、40代・50代・60代・70代いずれも、「特定の専門分野・領域を活かした、スペシャリスト・プロフェッショナルな仕事である」と答えた割合が54.0%〜60.0%とほぼ同じような割合になった。

 しかしながら、「今の仕事はおもしろい」と答えた40代は37.2%であるのに対し、70代は60.7%であった。また「今の仕事は社会的に意義のある仕事だと思う」は40代43.0%、70代68.8%、「今の仕事は、自分を生かせる仕事だと思う」は40代43.7%、70代65.9%、そして「現在の仕事に満足」は40代41.3%、70代は68.8%と、いずれも20ポイント以上の大きな差が現れた。

 さらに気になるのは、「このままの働き方だと身体をこわしてしまうかもしれないと思うことがある」は40代が38.3%である一方、70代は14.5%、「精神的に辛いと思うことがある」が40代56.1%、70代が22.5%というデータだ。働く現状をみると、40代、そして50代のミドル層の健康に黄色信号がともっている。

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笠井恵美 [リクルートワークス研究所主任研究員]

(かさいえみ)日本女子大学文学部卒業後、株式会社リクルート入社。就職情報誌、人材マネジメント関連専門誌の編集・執筆等を経て、2003年より現職。職業における個人の成長や発達をテーマに、調査や研究を行っている。


ワークス研究所の労働市場最前線

超就職氷河期、非正規社員の比率の高まり、社内教育制度の限界など日本の労働市場は、大きな転換期にある。労働市場の研究所として名高いリクルート社のワークス研究所の研究員が、就職、転職、キャリアパス、制度問題など、労働市場を360度の視点から縦横に分析する。

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