
ライター業の傍ら、スキマバイトでさまざまな職場で働いている筆者が仕事を通じて見えた悲喜こもごもをつづる本連載。今回は、豊洲市場の水産会社だ。観光客の視線を感じながら、“市場の男”としてみっちり働いてきた。(ライター みやーんZZ)
豊洲市場でスキマバイト!
作業着に着替えて業務開始
氷河期世代の40代おじさんである僕が去年、突如ハマったスキマバイト。今回は豊洲市場内にある水産会社で働いてきました。
朝7時すぎに豊洲市場に到着。「マグロせり見学(TUNA Auction)」という案内を横目に事務所を目指します。「見学者ルート」と「市場関係者」という分岐で「市場関係者」の方へ進む僕。警備員さんもいますが、怪しまれないように「僕は市場の男です」という顔をして通ります。

エレベーターを上って事務所フロアへ。できてからそんなに時間がたっていないので施設内はとてもきれい。普通のオフィスビルと全く変わりませんが、なぜかドアに「キックボード禁止」の貼り紙を発見してちょっと笑っちゃいました。やんちゃな市場の人がいるんでしょうか。
事務所で社員さんにあいさつし、更衣室で水産会社の制服に着替え、市場で働く男に変身。鏡に映った自分の姿を見て「おっ、意外と似合うじゃん!」とテンションが上ります。
着替えが終わり、社員さんと一緒に市場の中へ。市場内部の温度はオフィスフロアよりもだいぶ寒くなっていて、鮮度が命の魚介類を扱う場所という感じがします。築地市場時代、買い出しなどで数回、市場の中に入ったことがありましたが内部の清潔さは段違い。それを社員さんに話したところ「築地、ボロかったですからね。温度管理とか全然、できませんでしたから」とおっしゃっていました。