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外資系トップの英語力
【第10回】 2011年12月9日
著者・コラム紹介バックナンバー
上阪 徹 [ライター],ISSコンサルティング [編者]

最終回
予想もしない海外行き。その逆境を糧にする方法
気持ちを切り替え、開き直りを転機にする

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第10回目、最終回の今回は、海外で孤軍奮闘することになった経験をもとに、英語へ取り組んだ外資系トップの言葉をご紹介する。英語を使うことになるとは予想もしていなかったというパルファン・クリスチャン・ディオール・ジャポンの小出寛子氏にご登場いただく。

 パルファン・クリスチャン・ディオール・ジャポンの小出寛子氏も、実は思いもよらない形で英語を使わなければいけない世界に放り込まれたという一人だった。フレグランス、メイクアップ、スキンケア商品を中心に全国130店舗を展開、550人の組織を率いているのが、小出氏。

 外資の世界で華やかなキャリアを築き上げ、今や経営トップを任せられている東京大学出身の才媛である。ところが、実は当初、自分が外資でキャリアを積み上げていくことになるなどとは、思ってもみなかったのだという。

突然のアメリカ行き
どうせなら勉強のチャンスにしよう

 1980年に卒業。出版社に勤務していた4年目に結婚したが、転機となったのは、ご主人がアメリカに赴任することになってしまったこと。

 「今と違って4年生大学卒の女性の就職は機会が限られていたんです。一般企業ではほとんど採用はありませんでした。官僚になるか、大学の先生になるか、弁護士や医者か。あとは放送局や新聞社などのマスコミくらい」

 そんな中で、仕事を辞めてアメリカに行く。小出氏は悩んだという。

 「もう仕事に就くことはできなくなるんじゃないかと。でも、一度退職した会社に戻るなんてことはとてもできない時代。ただ、だからといって、日本はもちろん、アメリカで専業主婦というのもいやだなと思って。知らない土地で自分の所属する場所がないというのは、すごく恐怖だったんです」

パルファン・クリスチャン・ディオール・ジャポン株式会社 代表取締役社長 小出寛子氏

 どうせ行くなら、英語も含めて何か勉強できるチャンスにしてしまおう、と大学院に入ることにした。そうすれば、帰国後にマスコミの仕事に戻るチャンスがあるかもしれない、と。ところが、思ってもみなかった英語の洗礼を受ける。

 「受験で英語は勉強していましたし、大学時代に授業で生の英語に触れる機会も少しはありました。聞いたり話したりには全く自信はなかったものの、まあ何とかなるだろうと思っていたんです。でも、英語を使って誰かとコミュニケーションする機会は、本当の意味では経験がなかったんですよね。それでいきなり衝撃を受けたのは、入国審査でした。担当官に何を言われているのか、まったくわからなかった」

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上阪 徹 [ライター]

1966年、兵庫県生まれ。89年早稲田大学商学部卒。アパレル メーカーのワールド、リクルート・グループなどを経て、95 年よりフリー。経営、金融、ベンチャー、就職などをテーマに、 雑誌や書籍などで幅広く執筆やインタビューを手がけている。インタビュー集に累計40万部を超えるベストセラーとなった『プロ論。』(B-ing編集部編/徳間書店)シリーズ、『外資系トップの仕事力』(ISSコンサルティング編/ダイヤモンド社)シリーズ、『我らクレイジー★エンジニア主義』(Tech総研編/講談社)、著書に『新しい成功のかたち 楽天物語』(講談社)、『600万人の女性に支持される「クックパッド」というビジネス』(角川SSC新書)、『「カタリバ」という授業』(英治出版)、『書いて生きていく プロ文章論』(ミシマ社)、『預けたお金が問題だった。』(ダイヤモンド社)、『文章は「書く前」に8割決まる』(サンマーク出版)などがある。

ISSコンサルティング [編者]

「外資系転職のISS」として15年以上にわたり築き上げてきた外資系企業との信頼と実績をもとに、ミッドキャリアからエグゼクティブのプロフェッショナル紹介に特化した人材ビジネスを行っている。外資系企業の消費財、IT、金融、コンサルティング、メディカル、製造業等、広い業界をカバーし、紹介職種も、経営幹部、財務・経理、マーケティング、広報、営業、物流・購買、IT技術者、またはMBA・CPA取得者や海外でキャリアを積んだスペシャリストに至るまで、幅広い人材の紹介を行っている。


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