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実践するドラッカー【事業編】
【第3回】 2012年3月14日
著者・コラム紹介バックナンバー
上田惇生,佐藤等 [ドラッカー学会監事]

マーケティングの理想は
販売を不要にすることである

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ドラッカー教授の主要著作のすべてを翻訳し、「日本における分身」と言われた上田惇生氏と、『経営者の条件』を40回読み、読書会を主宰し、ドラッカー学会監事を務める佐藤等氏。最強のタッグによる『実践するドラッカー【事業編】』。連載第3回は、マーケティングを取り上げる。どのように理解を深めていくかを佐藤等氏に聞く。

自然に「売れてしまう」状態を
つくるのがマーケティング

 ドラッカーは『マネジメント【エッセンシャル版】』のなかでこのように述べている。

 「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである」

 誰かが介して顧客のプッシュしなくとも、自然に「売れてしまう状態」をつくるのがマーケティングということだ。その製品なりサービスを目の当たりにした顧客に、「ああ、これが欲しかった」と思ってもらうことである。そうして始めて顧客は財布の口を開く。提示した顧客価値に対して対価を支払ってくれる。

 そのためには、顧客が何を欲しているか、望んでいるか、何に価値を認めるかを知らなければならない。ドラッカーはまず「顧客に聞け」と言うが、同時に、顧客は必ずしも答えを知っていないという。うっすらと感じてはいても言葉で説明できなかったり、自分では気づいていなかったりするからだ。

 また、今いる顧客だけでなく、「ノンカスタマー」に聞くことが重要だ。これまでずっと顧客ではなかった人がいるならば、それはなぜか。以前は顧客だったのに離れてしまったとすれば、それはなぜか。そこには、自社が提供できていない顧客価値を知るための大きなヒントがある。

 本書『実践するドラッカー【事業編】』で用意したワークシートのうち、顧客を取り巻く状況に思いを馳せるためのエクササイズを取り上げよう。このシートで産業や業界全体から見ると、いつもと違う顧客の姿が見えてくる。

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 

佐藤等 [ドラッカー学会監事]

佐藤等公認会計士事務所所長、ドラッカー学会監事。1961年函館生まれ。1984年小樽商科大学商学部商業学科卒業、2002年同大学大学院商学研究科修士課程修了。1990年公認会計士試験合格後に開業し、現在に至る。主催する(有)ナレッジプラザの研究会として「読書会」を北海道と東京で開催中。

○読書会 http://knowledge-plaza.biz/
○『実践するドラッカー』1DAYセミナー http://d-support-ltd.jp/

 


実践するドラッカー【事業編】

ドラッカー教授のすべての著作を翻訳し、「日本における分身」と言われた上田惇生氏と、読書会を主宰し、ドラッカー学会監事を務める佐藤等氏。最強の二人による『実践するドラッカー』シリーズに最新刊【事業編】が加わった。100万部を突破した『マネジメント【エッセンシャル版】』、『現代の経営』『創造する経営者』などの著作群から、事業の本質を突く名文を選び解説している。本連載では同書の読み所、使い方を紹介する。

「実践するドラッカー【事業編】」

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