あなたは「次の一手」を言える人か?
不透明な時代を生き抜ける人の共通点

 一方、コンサルタント出身者の弱点としては、絵を描くのは得意でも実行フェーズはあまり経験していないことがあげられます。しかし、オーナー経営者は実行力が物凄くありますから、オーナー経営者と戦略コンサル出身者が二人三脚で動き出すと非常にパワフルです。

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 その好例は、東京都内タクシー最大手の「日本交通」でしょう。創業家の三代目でご自身もマッキンゼー出身である川鍋一朗会長は大きな負債を抱えた同社を再建した後、日本初のタクシー配車アプリの開発や、買収や業務提携による規模拡大を進めています。

 同社は川鍋会長の周りをコンサルタント出身者が固めており、時代の変化に応じた戦略立案とその実行がうまく機能しています。多くの会社がやりたいのはこういうことです。予期せぬ変化が起こるかもしれない将来を見越し、どのようなシナリオを描いてどんな手を打つべきかを考え、着実に実行していく。それは危機と表裏一体のチャンスを見出していくということでもあります。

 業務のレベル感は異なりますが、今回取り上げたウェブマーケッターやデータサイエンティスト、コンサルタントに共通しているのは、不透明な時代のなかで取るべき「次の一手」を言える人だとまとめられるでしょう。

 この傾向は長期間続くと考えられ、その視点からご自身のキャリアを点検してみるといいと思います。

(株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役 丸山貴宏)