球春到来!ソフトバンクと
巨人が番狂わせの開幕ダッシュ

 プロ野球が開幕して1週間あまりが経った。

 2節9試合ほどが終わった現時点でペナントレースの行方を判断することはできないが、予想外のことは起きている。

 パ・リーグでは、福岡ソフトバンクが見事なスタートダッシュを見せたこと。昨季は盤石の強さを見せて日本一になったが、投打の主力がゴソッと抜け、厳しい戦いを強いられると思われた。とくに43勝を稼いだ先発3本柱(和田・ホールトン・杉内)がいなくなった影響は大きいはずだが、その穴を摂津、岩崎、3年間勝ち星のなかった新垣、新外国人のピントが埋めている。投手陣さえ踏ん張れば地力に勝るだけに勝てる。ということで7勝2敗と好調だ。

 一方、セ・リーグはそのソフトバンクからホールトン・杉内の2本柱(ふたりで昨季27勝)や横浜から村田を獲得するといった大補強をし、優勝間違いなしとの下馬評があった巨人が思わぬ出遅れをした。先発投手陣はそこそこ踏ん張っているのだが、自慢の打線が機能せず9戦して2勝7敗。そのうち5戦が完封負けだ(スポーツ紙によれば、この間の貧打は記録的なものらしい。3戦連続完封負けと31イニング連続無得点は球団ワーストタイ記録、開幕8戦で8得点はセ・リーグ歴代最少であり5度の完封負けは球界初)。

 9戦目でプロ初登板の19歳右腕・宮国椋丞が7回3安打1失点の好投を見せ、勝ち投手になるという明るい話題もあったが、開幕から勝ちまくってぶっちぎり優勝すると思っていた巨人ファンは、まだフラストレーションを溜めているだろう。もっとも戦力は文句なしでリーグNo.1。開幕時の少々の借金はペナントレースを面白くするにはちょうどいいハンデと見てよさそうだ。

 ところで、この巨人が獲得したホールトンといい巨人から新生DeNAに移籍したラミレスといい、最近は日本で実績を積み、他球団に引き抜かれる外国人選手が目立つ。