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インキュベーションの虚と実

【新連載】
「事業創造2.0」スーパーエンジェルが加速させる
米国のベンチャー・ルネッサンス

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第1回】 2012年4月16日
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 米国で“スタートアップ”に熱い視線が注がれている。

 “スタートアップ”とはベンチャー企業のことで、これまでのベンチャー企業とは置かれた環境が異なる。いまは「事業創造2.0」とも呼ぶべき新時代が到来しているのだ。

 昔と違う代表的な点は、なんと言ってもIT革命による変化だ。資金も時間も圧縮され、お金がなくても短期間で新しいサービスや製品が提供できるようになった。そして、これはベンチャーのエコシステム(生態系)を変容させ、スタートアップを育成する“アクセラレーター”と呼ばれるインキュベーターや、小さな資金を提供するベンチャー・キャピタルである“マイクロVC”が台頭している。

 これに刺激を受け、日本でも毎月のようにインキュベーターが設立され、ベンチャー企業のビジネスプランを競うコンテストやプレゼンテーション大会はそこかしこで開催されている。

 本連載は、一部で盛り上がる日本のスタートアップに対して、おもねることなく、課題と可能性について実例をあげながら議論していく。米国のそれとは似て非なる日本のインキュベーション事情や、起業家がどうインキュベーションを活用するべきか、またすべからずか。また、女性やシニアなど、新たな予兆について事例を紹介し、可能性について示していきたい。

金がかからない“スタートアップ”と
それを支援する“スーパーエンジェル”

 米国では、ベンチャー投資で近年大きな変化が起こっている。

 一つは、未公開株式市場の発達だ。フェイスブックやツイッターなど話題の未上場企業の株式が注目され、セカンドマーケットシェアズポストなどのマーケットで取引されている。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


インキュベーションの虚と実

今、アメリカでは“スタートアップ”と呼ばれる、ベンチャー企業が次々と生まれている。なぜなら、そうした勢いある起業家たちを育てる土壌が整っており、インキュベーターも多く、なにより、チャレンジを支援する仕組みが存在するからだ。一方の日本はどうなのだろうか。日米のベンチャー界の環境の変化や最新のトレンドについて、25年にわたってベンチャー界に身を置いてきた本荘修二氏が解説する。また日本でベンチャーが育ちにくいと言われる背景を明らかにし、改善するための処方箋も提示する。

「インキュベーションの虚と実」

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